★【平成サッカー30年の軌跡】平成4年/1992年 日本代表、初の栄冠!

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新元号が「令和(れいわ)」に決定し、2019年4月30日をもって幕を閉じる「平成」。日本サッカーにとって、「平成」という時代は大きな変革を遂げた30年間となりました。

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新元号が「令和(れいわ)」に決定し、2019年4月30日をもって幕を閉じる「平成」。日本サッカーにとって、「平成」という時代は大きな変革を遂げた30年間となりました。Jリーグ設立、ドーハの悲劇、日韓W杯招致…。激動の30年を平成の出来事と共に振り返ってみましょう。

世の中の流れ


1992年、スペイン・バルセロナで夏季オリンピックが行われた。

■国際情勢に続く変化…
平成4年(1992年)、前年に続きヨーロッパでは1つの共和国が解体しました。それはユーゴスラビア社会主義連邦共和国です。

マケドニア社会主義共和国、セルビア社会主義共和国、ボスニア・ヘルツェゴビナ社会主義共和国、クロアチア社会主義共和国、スロベニア社会主義共和国、モンテネグロ社会主義共和国の6つの国家で形成されていた連邦国家でしたが1992年を前に、セルビアとモンテネグロ以外の国が離脱していました。そして残されたセルビアとモンテネグロがユーゴスラビア連邦共和国を形成したのです。

スポーツ界では、4年に1度のスポーツの祭典であるオリンピックが開催。2月には冬季オリンピックとしてアルベールビル・オリンピック(フランス)が、7月には夏季オリンピックとしてバルセロナ・オリンピック(スペイン)が開催されました。現在では2年ごとに夏、冬のオリンピックが開催されていますが、1992年までは4年に1度、同年に2度オリンピックが開催されていました。

日本では、主要な交通手段となっている東海道新幹線の「のぞみ」が運行を開始。また、日本人2人目の宇宙飛行士として毛利衛さんがスペースシャトル「エンデバー」に登場し宇宙へ行きました。

また、アニメ「クレヨンしんちゃん」が放送を開始。一方で、人気を博した「クイズダービー」が放送を終えています。その他、「15の夜」や「卒業」、「I LOVE YOU」など今でも愛される曲を歌った、歌手の尾崎豊さんが26歳の若さで亡くなりました。




サッカー界

アジアカップが始めて日本の広島で開催された。この場所で日本代表は初のアジア王者の栄冠を手にする。

■Jリーグに先立ちカップ戦がスタート
翌年にJリーグの開幕を控えた中、一足先にリーグカップ戦が開幕した。第1回大会から、菓子メーカーのヤマザキナビスコ(現ヤマザキビスケット)が特別協賛(冠スポンサー)となり、「JリーグYBCルヴァンカップ」に名称が変更した現在でもヤマザキビスケットがスポンサーとなっています。

当時は「Jリーグヤマザキナビスコカップ」の大会名称で行われており、「オリジナル10」の10クラブが参加しました。予選リーグでは各チームが1回戦総当たりのリーグ戦で行い、読売日本サッカークラブ(現東京ヴェルディ)、清水FCエスパルス、名古屋グランパスエイト(現名古屋グランパス)、鹿島アントラーズの4チームが決勝トーナメントに進出。決勝戦は読売日本サッカークラブvs清水FCエスパルスとなり、現在も現役選手としてプレーする三浦知良のゴールで読売日本サッカークラブが勝利し、初代王者となりました。

Jリーグの開幕前の前哨戦ということもあり、各クラブが凌ぎを削った第1回大会は、翌年のJリーグへの観客動員に大きな影響を及ぼしています。


■日本が初のアジア王者に
各クラブチームがプロ化に前進する中、日本代表も新たな一歩を踏み出したのが平成4年となります。10月から11月にかけて行われたアジアカップでは、初めて日本で開催。広島県で行われた大会には、前回大会の大学生中心の編成から、A代表の編成で参加しています。

日本のほか、サウジアラビア、UAE、イラン、カタール、タイ、中国、北朝鮮が出場したアジアカップ。日本はグループAに入り、UAE、イラン、北朝鮮と同居。グループステージを1勝2分けの2位で通過しました。

準決勝では中国と対戦すると、現在はサッカー解説者として活躍されている福田正博、北澤豪、そしてアスルクラロ沼津に現役選手として所属する中山雅史がゴールを奪い、3-2で勝利。決勝へと駒を進めると、サウジアラビアとの決勝では、現在大宮アルディージャで監督を務める高木琢也のゴールで1-0と勝利し、初優勝を成し遂げました。

なお、大会MVPには三浦知良が選出されており、プロ化を翌年に控えた日本サッカーにおいて、人気獲得に向けた大きな貢献をしたことはいうまでもありません。

2019年4月4日(木)19:55

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