チャンピオンズリーグ(CL)・グループステージの開幕節が17日と18日に開催される。ここではE~Hの開幕節のマッチプレビューを紹介していく。
★CLグループステージ開幕節
▽9/17(火)
《25:55》
◆グループF
インテル vs スラビア・プラハ
◆グループG
リヨン vs ゼニト
《28:00》
◆グループE
ナポリ vs リバプール
ザルツブルク vs ヘンク
◆グループF
ドルトムント vs バルセロナ
◆グループG
ベンフィカ vs ライプツィヒ
◆グループH
チェルシー vs バレンシア
アヤックス vs リール
◆グループE:昨季GSで対戦した突破候補の両クラブが激突
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グループEの突破候補である昨季CL王者リバプールと、ナポリが初戦で激突する。昨季もグループステージで対戦した両チームは、ホームではナポリが勝利したが、結果的にグループステージ敗退に終わった。パリ・サンジェルマンが同居した昨季に比べれば突破できる可能性が高い今季のグループを勝ち上がるには、ナポリとしては初戦で王者を叩きたいところ。セリエAではユベントスにこそ打ち負けたものの、2勝1敗スタートとし、直近のサンプドリア戦ではFWメルテンスのドッピエッタで快勝した。FWインシーニェをベンチスタートとし、MFアランを温存した中、リバプール戦に全勢力を傾けられる状況だ。
一方、昨季王者のリバプールはプレミアリーグでは開幕5連勝とさすがの実力を発揮している。リバプールとしては敵地で引き分けでも十分な中、直近のニューカッスル戦で躍動したFWマネ、FWサラーのスピードを生かした高速カウンターでナポリを牽制したい。
そしてグループEもう一試合では日本人対決が実現する。MF南野とMF奥川が所属するザルツブルクと、MF伊東が所属するヘンクの対戦だ。3人にとって初のCLとなる中、リバプールとナポリへの挑戦権を手にするのはどちらのチームになるか。
◆グループF:三つ巴予想の中、ドルトとバルサが初戦で激突
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今大会の死の組と言えるグループF。バルセロナが頭一つ抜け出ていることが予想されるものの、ドルトムント、インテルの3チームによるハイレベルな争いが期待される。
そして初戦ではドルトムントとバルセロナが激突する。ドルトムントはブンデスリーガでは昇格組のウニオン・ベルリンに不覚を取ったものの、直近のレバークーゼン戦を4-0と完勝し、3勝1敗スタートとした。覚醒が止まらないFWサンチョに加え、バルセロナではポジションを掴めなかったものの、ドルトムントでストライカーとして才能を存分に発揮しているFWアルカセルの古巣対決に注目だ。
一方、FWメッシの復帰が遅れているバルセロナは直近のバレンシア戦で復帰したFWスアレスが早速2ゴールの活躍。ドルトムント戦ではメッシが招集メンバー入りとなった中、仮に出場できなければ、スアレスと共にリーガで2戦連続ゴールを挙げている新星FWファティの活躍に期待が懸かる。
昨季、バルセロナ、トッテナムの前に悔しいグループステージ敗退となったインテルとしてはグループ最弱と見られるスラビア・プラハとの対戦は必勝が求められる。セリエAでは新指揮官のコンテ監督の下、開幕戦を除いて渋く勝利を挙げ、開幕3連勝としている。組織力に優れるスラビア戦も内容よりも結果重視で確実に勝ち点3をモノにしたい。
◆グループG:本命なきグループの初戦を制すのは
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突破チームの読みにくい実力伯仲の組み分けとなったグループG。初戦はベンフィカvsライプツィヒ、リヨンvsゼニトとなったが、白星スタートを切ったチームが当然ながらグループの主導権を握っていけるだけに重要な初戦となる。
まずはベンフィカvsライプツィヒ。ポルトガル王者に返り咲いたベンフィカは立役者の新星FWフェリックスがアトレティコ・マドリーに引き抜かれた。代役のFWデ・トーマスの活躍がベンフィカの浮沈を左右しそうだ。
対する2季ぶり2度目のCL出場となるライプツィヒは青年指揮官のナーゲルスマン監督を招へいし、ブンデスリーガでは直近のバイエルン戦でしぶとく引き分けに持ち込むなど、3勝1分けの好スタートを切った。ブンデスでの勢いをCLに持ち込み、初の決勝トーナメント進出に向けて重要な初戦を制したい。
続いてリヨンvsゼニト。リヨンはジェネシオ監督が去り、監督初挑戦のシウビーニョを招へい。主軸のMFエンドンベレ、MFフェキル、DFメンディらが去った中、リーグ・アンでは2連勝スタートを切ったものの、その後は2分け1敗と躓いている。悪い流れを断ち切るためにもCL初戦をモノにしたい。
一方、ロシア王者のゼニトはバルセロナから4000万ユーロの大枚を叩いてFWマウコムを獲得。9試合を消化したロシア・リーグでは6勝2分け1敗の2位と好位置に付ける中、CLでも結果を残すにはマウコムの活躍が必須となる。
◆グループH:実力伯仲グループの初戦を制すのは
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グループG同様、Hも予想が難しいグループだ。その中でもグループ突破の本命はヨーロッパリーグ王者のチェルシーだ。そのチェルシーはバレンシアと初戦を戦う。クラブのレジェンドであるランパード新監督を迎えたチェルシーは補強禁止の影響があった中、ユース育ちの選手にチャンスを与え、FWエイブラハム、MFマウント、DFトモリらがプレミアリーグで結果を残している。とりわけ、直近のウォルバーハンプトン戦ではエイブラハムがハットトリック、トモリがスーパーゴールを決めており、良い状態でCL初戦に臨めそうだ。
対するバレンシアは昨季コパ・デル・レイ優勝に導いたマルセリーノ監督が会長との確執により電撃解任となった。後任のセラーデス氏の初采配となったバルセロナ戦では2-5と大敗する初陣となったが、チェルシー戦までにどれだけ修正を図れるか。
昨季CLベスト4と大躍進したアヤックスはプレーオフ2回戦から勝ち上がり、CLの舞台に帰って来た。MFデ・ヨング、DFデ・リフト、MFシェーネが移籍したものの、大半の主力が残留した点はプラス要素。おそらくグループ最弱と見られるMFニコラ・ペペがアーセナルに移籍したリールを下して白星スタートを切りたい。