トッテナムの韓国代表FWソン・フンミンが、ヴィッセル神戸との白熱のフレンドリーマッチを楽しんだ。
現在、東アジアへのプレシーズンツアーを実施中のトッテナムは27日、国立競技場で行われた『明治安田Jリーグワールドチャレンジ2024 powered by docomo』で神戸と対戦し、2-3で勝利した。
キャプテンとしてこの試合にスタメン出場したソン・フンミンは、60分過ぎに交代となるまで攻撃を牽引。
前半の幾つかの決定機はGK前川黛也のビッグセーブなどに阻まれたが、後半立ち上がりの48分にはDFペドロ・ポロ、FWブレナン・ジョンソンの右サイドでの崩しから折り返されたボールをファーに走り込みワンタッチで合わせて、チーム2点目を奪った。そして、試合終了後の表彰式ではマン・オブ・ザ・マッチにも輝いた。
昨シーズンのJ1王者との見応え十分の一戦を終えたスパーズのスキッパーは、5万4255人の大観衆によって作り出されたスタジアムの雰囲気、ゴール裏の熱狂的な応援に感銘を覚えたという。
「(日本のファンの歓迎は)本当にすごかったです。クラブとして久々の日本ですが、心から感謝しています。本当にこんなアメイジングな経験をさせてもらって『ありがとう』と言いたいですし、この経験を忘れません」
「(現地と同じチャントを聞いた感想は)まさか日本のファンがあんなふうに応援してくれるとは思わなかったですし、イングランドから遠く離れた日本で、これだけ多くのファンが応援してくれていることを知り、選手としても一人の人間としても、もっと彼らに喜んでほしいですし、誇りに思ってほしいです」
また、局面では個の力で圧倒したものの、試合全体を通しては神戸の粘り強い守備やスパーズ対策にも見えた戦い方を含め、J1王者がこのフレンドリーマッチに真摯に臨んだことが窺えた。
ソン・フンミン自身も「今日は本当にタフな試合だった」とゲームを振り返りつつ、シーズン中にも関わらず、全力で勝負してくれた対戦相手への感謝の言葉を口にした。
「JリーグやKリーグとアジアのリーグはいつも関心を持っています。神戸はJリーグでも結果を残していますし、個人的に友人が神戸に住んでいるので、本当に今日はいい対戦相手だったと思いますし、いい試合だったと思います」
「試合運びは難しかったですし、こういう試合ができたという部分で神戸に感謝したいです。彼らは全力で向かってきてくれましたし、シーズン中にああいったふうに全力を注ぐことは難しいと思いますし、本当に感謝しています」
また、試合後には自身と同じドイツ、イングランドでもプレー経験があるFW武藤嘉紀とユニフォーム交換を行い、試合後のミックスゾーンでも一緒に写真を撮っていた。
その武藤について韓国代表FWは、アジア人選手を代表してヨーロッパの舞台で戦ってきた仲間との再会を喜んだ。
「日本の選手を本当にリスペクトしています。これまで対戦した日本の選手もたくさんいます。彼のフィジカルや能力は本当に素晴らしいと思います。武藤選手はドイツでもプレーしていたと思いますが、ちょっと話をすることができてよかったですし、リスペクトしています。プレミアリーグでもちょっと話したことありましたが、再会できて本当に嬉しかったです。いい経験になりましたし、昔の思い出も戻ってきたりしました」
個人としては日本の地でプレーする機会がなかったこともあり、ようやく実現した日本でのプレーを心から楽しんだソン・フンミンは、機会があればチームと共に再訪したいと話した。
「休暇で数年前日本へ来たことはありますが、チームと一緒に来るというのは全く違った感覚です。東京五輪にもちろん出場したいと思いましたけど、いろいろな状況があって来日することはできなかったです。数年前に日本戦があったときはケガをしていてピッチに立てなかった。だから、今日はこうやってファンの愛情を感じることができて本当に素晴らしかったです。チャンスがあれば、このような経験をまたしたいと思います」
【動画】これぞ役者! ソン・フンミンが流石の決定力を見せる!