浦和レッズのデンマーク人DFアレクサンダー・ショルツ(31)。その半生にブラジル『グローボ』がスポットライトを当てた。
クラブ・ワールドカップに参戦中のアジア王者・浦和。1回戦で北中米カリブ王者のクラブ・レオンを撃破し、19日に欧州王者マンチェスター・シティとの準決勝を控える彼らだが、その最終ラインに君臨しリーダーこそショルツだ。
浦和はシティ撃破なら決勝戦で南米王者のフルミネンセ(ブラジル)と対戦することになるわけだが、『グローボ』は「このデンマーク人は2000冊超えの本を所有し、古着を着て、キリマンジャロやヒマラヤに登り、そして火曜日にシティを阻止しようとしている」と題し、ショルツの半生を紹介した。
〜10年以上前、若きショルツはまだ短かったプロサッカー選手としてのキャリアを一時中断し、世界を見るという思い切った決断に至った。アイスランドやインド、ヒマラヤ山脈などを訪れ、スペインではサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(※1)を巡った〜
(※1)スペインの世界遺産。キリスト教の聖地の1つとして知られ、イベリア半島約800kmを横断する巡礼路
~日本の浦和には約2年半在籍しているが、それは『新しい経験をしたい』という強い願望から実現したもの。彼は前所属のミッティラン時代、最後の契約延長時に『極東のチームから声がかかった際は退団を許可する』という条項を要求した。目的は日本の文化を体験するためだ~
また、ショルツの以前のインタビューを引き合いに、自宅にテレビがない一方で、2000冊を超える本を所有しているというエピソードも紹介する。
ショルツ)「僕自身も他のサッカー選手と変わらないよ。ただ、プロフェッショナルとして散発的なインスピレーションを享受することがある。本に関して言えば、何か別のことを学べるものだ。読書するときはリラックスし、自分に意図的にインスピレーションを与えるんだ」
〜ドイツ人の両親のもとに生まれたショルツは、ドイツ・フレンスブルクで叔父と一緒に建設労働者として働いたこともある。インドではヒマラヤ山脈に登り、冒険はアイスランドにも及んだ。そしてようやく彼はフットボーラーに戻る決断に至った。セミプロとして再出発したのだ〜
サッカー以外にも視野を広げたショルツの半生を紹介したブラジル『グローボ』。ショルツは選手キャリア再開後もアフリカ最高峰のキリマンジャロ(タンザニア)に登頂するなど世界を旅しており、その様子はインスタグラムの投稿を遡ると見ることができる。
ブラジルメディアからも注目されているショルツを擁した浦和。欧州王者シティを撃破し、フルミネンセの待つファイナルへと駒を進められるか。注目の一戦が近づいている。
【写真】キリマンジャロ山を訪れた20歳当時のショルツ