元フランス代表DFのウィリー・サニョル氏が、ドイツ・ワールドカップでの事件後のエピソードを明かした。
2006年、ドイツ・ワールドカップではフランス代表がイタリア代表との決勝に駒を進めた。
1998年の自国開催以来の優勝、そして2002年の日韓ワールドカップでの屈辱のグループステージ敗退を払拭するために臨んだ試合だったが、サッカー史に残る事件が起きる。
開始7分に先制ゴールを決めていたジネディーヌ・ジダンだったが、1-1で迎えた延長後半5分にマルコ・マテラッツィに対し頭突き。これにより一発退場となると、フランスはPK戦で敗戦。準優勝に終わるとともに、ジダンの現役最後の試合になってしまった。
長らくフランス代表としてプレーし、この試合も右サイドバックとして先発していたウィリー・サニョル氏が試合後の出来事を告白。ジダンと2年間話をしなかったとフランス『Radio Monte Carlo』で語った。
「試合後、ロッカールームでジダンは謝罪した」
「でも、私は彼の謝罪を受け入れなかった。彼と話をしたくなかった。その時は、そうではなかったね。あまりにガッカリしていた」
「私はトイレに行き、10分間で250本のタバコを吸ったよ。そのあと、2年間は彼と話をしなかった」
その当時こそ、絶望感と怒りから亀裂が入った2人の仲だったが、その後に結婚した妻の助言により関係を修復することができたようだ。
「2008年に私は結婚し、妻にジダンを招待するように言われたんだ。私は電話をかけ、朝には一緒におやつをつまんだよ。その時は良い会話をしたね」
サニョル氏はジダンよりも3年長くプレーし、2009年7月にバイエルンで現役を引退。引退後はU-21フランス代表やボルドーで監督を務めた他、バイエルンではカルロ・アンチェロッティ監督の下でアシスタントコーチ、そして解任後の暫定監督を務めていた。