★優勝候補イングランドが6発圧勝の好スタート! 中東勢イランはカタールに続く黒星発進…《カタールW杯》

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カタール・ワールドカップ(W杯)のグループB第1節、イングランド代表vsイラン代表が21日に行われ、イングランドが6-2で圧勝した。

56年ぶり2度目の優勝を目指す前回大会4位のイングランド。

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カタール・ワールドカップ(W杯)のグループB第1節、イングランド代表vsイラン代表が21日に行われ、イングランドが6-2で圧勝した。

56年ぶり2度目の優勝を目指す前回大会4位のイングランド。直前のテストマッチを行わず、ぶっつけ本番の形で臨んだサウスゲイト監督は、この試合で[4-2-3-1]の布陣を採用。GKにピックフォード、4バックに右からトリッピアー、ストーンズ、マグワイア、ショー。ベリンガムとライスの2セントラルMFに、2列目は右からサカ、マウント、スターリング、最前線にケインが入った。

一方、3大会連続出場で初のグループリーグ突破を目指す中東の強豪は、優勝候補相手の厳しい初戦に臨んだ。過去にマンチェスター・ユナイテッドでコーチを務めた経験もあるカルロス・ケイロス監督は、この一戦で[5-4-1]の守備的な布陣を採用。エースのアズムンやアンサリファルドをベンチに置き、最前線にポルトの主砲タレミを置き後ろ重心の戦いを選択した。

立ち上がりからエンジン全開のイングランドは、ボールを握って攻勢を仕掛けていく。[5-4-1]のブロックを敷く相手に対して、中央で細かくボールを動かしながらサイドバックの攻撃参加を軸にチャンスを窺う。その流れで得意のセットプレーからフィニッシュの場面を作り出す。

イングランドの攻勢が続く中、守勢のイランにアクシデントが発生。クロス対応の際に味方と強く交錯したGKベイランヴァンドが顔面を強く打って鼻から流血すると共に脳震とうの疑い。一度はプレーに復帰したが、自らピッチに座り込んで交代を要求。担架に乗せられてピッチを後に。そして、20分にGKホセイニがスクランブル投入された。

仕切り直しとなった試合はイランが相手陣内深い位置まで侵攻する場面を作り出すが、時間の経過と共にイングランドが序盤の押し込む展開に戻す。30分には右サイドでの細かい連携からサカがボックス内で折り返したボールをニアに走り込んだマウントがシュートも、わずかに枠の右へ外れる。さらに、直後の33分にはトリッピアーの正確な右CKをファーで競り勝ったマグワイアが頭で合わすが、これは惜しくもクロスバーを叩いた。

それでも、攻勢を続けるスリーライオンズは35分、ボックス手前左でのマウント、スターリング、ショーのパス交換からショーの正確なクロスが上がると、ゴール前にタイミング良く飛び込んできたベリンガムのヘディングシュートがゴール右隅に決まった。

良い時間帯に先手を奪ったイングランドはここから落ち着くことなく畳みかける。43分、引き続き押し込む流れで得た左CKの場面でショーの左足アウトスウィングのクロスをファーで競り勝ったマグワイアが中央へ落とすと、サカが得意の左足ボレーで合わす。クロスバーの内側を叩いたボールがゴールネットを揺らした。

さらに、ベイランヴァンドの治療の影響で14分が加えられたアディショナルタイムの1分にはGKピックフォードからのロングボールを起点に見事な仕掛け。ケインが競り勝った落としをサカ、ベリンガム、ケインと繋いで右サイド深くに侵攻したケインからの高精度のクロスをゴール前でDFと駆け引きしたスターリングが見事な飛び出しからの右足アウトを使ったボレーで流し込んだ。

イングランドに地力の差を見せつけられ、3点ビハインドを負ったイランはハーフタイム明けに3枚替えを敢行。ゴリザデー、エザトラヒらを投入し、本来の[4-1-4-1]の形にシフトした。この変更と共に勢いを持って入ったイランだったが、前半同様にイングランドにすぐさま押し返される。

過密日程と得失点差を考慮すると、早い時間帯に試合を決めたいイングランドは、ボールを動かしてゲームコントロールを意識しながら積極的に追加点を目指す。

すると、62分にはスターリングの中央での力強い仕掛けで局面を打開し、右サイドでフリーのサカにパスが繋がる。サカは中の味方の動き出しをオトリにカットインを仕掛けると、ボックス中央からゴール前の密集を抜く正確な左足のシュートをゴール左隅に流し込んだ。

これで厳しくなったイランだったが、イングランドが4枚替えの準備で少し気を抜いた隙を突いて1点を返す。65分、右サイド深い位置でのスローインの流れからボックス右角のゴリザデーが絶妙な斜めのスルーパスを送ると、DFを振り切ったタレミが右足のシュートを流し込んだ。

思わぬ形の失点に加え、マグワイアが脳震とうの疑いでプレー続行不可能となるアクシデントに見舞われたイングランドは、70分に4枚替えを敢行。マグワイアの代役にダイアー、殊勲のサカら2列目の3人を下げてフォーデン、ラッシュフォード、グリーリッシュを投入。すると、サウスゲイト監督の交代策が完璧に嵌る。

71分、前線でロングボールに反応したケインが見事なファーストタッチでボールを収め、右サイドでスペースを狙うラッシュフォードに完璧なスルーパスを供給。そのままボックス内に侵入して絶妙な切り返しでDFを外すと、左足のシュートをゴール左隅へ流し込んだ。

これで再び点差を4点に広げたイングランドは、2アシストのケインがお役御免となってカラム・ウィルソンを投入。一方、1点でも奪いたいイランは負傷明けのアズムンをピッチへ送り出した。

危なげなく試合をクローズにかかるイングランドは、90分にベリンガムのスルーパスに抜け出したウィルソンからの丁寧な右からの折り返しをゴール前に走り込んだグリーリッシュが難なくワンタッチで流し込み、トドメの6点目を奪取。その後、試合終了間際の後半アディショナルタイムにストーンズのファウルで与えたPKをタレミに決められたが、4点差のままタイムアップを迎えた。

自慢の攻撃陣が大爆発したイングランドが難しい初戦を6-2の圧勝で飾り、25日に行われるアメリカ代表戦に大きな弾みを付けた。一方、初戦大敗に守護神離脱のイランは厳しい状況でウェールズ代表戦に臨むことになった。

イングランド代表 6-2 イラン代表
【イングランド】
ベリンガム(前35)
サカ(前43)
スターリング(前46)
サカ(後17)
ラッシュフォード(後26)
グリーリッシュ(後45)
【イラン】
タレミ(後20)
タレミ(後58[PK])

2022年11月22日(火)0:15

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