ベルギー代表が突然の悲劇に見舞われることとなった。
20日に開幕を迎えたカタール・ワールドカップ(W杯)。カタールの外国人労働者の扱い、制限的な社会制度、LGBTQIA+の権利に関する人権問題が大きな懸念となっている。
そういった中、ヨーロッパでは人権問題に対する抗議目的で『OneLove』の腕章をキャプテンたちに着用させようとする動きが出ていたが、国際サッカー連盟(FIFA)が着用を禁止。キャプテンに対してイエローカードを出すことを発表していた。
これに対して、ベルギーサッカー協会(KBVB)を含めた7カ国のサッカー協会は、異議を唱える共同声明を発表していた。
そんな中、ベルギー代表はアウェイユニフォームが禁じられることに。ユニフォームの襟にデザインされた「LOVE」の文字を取り除くように言われたという。
このユニフォームはベルギーで開催される世界最大規模のEDMイベントである「Tomorrowland」とコラボし、ポジティブで、遊び心のある形で「LOVE」を呼びかけることをコンセプトとしていた。
『ESPN』によれば、この決定は初戦であるカナダ戦の3日前である21日に下されたとのこと。関係者によれば「FIFAは交渉の余地すらなく、ベルギーサッカー協会との会話を拒否している」とのことだ。
禁じられたアウェイユニフォームはファンの人気も高く、先に禁じられた『OneLove』の腕章とは関係ないものとなっている。今回の決定には多くの批判的な声が集まっており、FIFAの横暴が問題視されている。
なお、ベルギー代表がこの禁止を受け入れるのであれば、新たなシャツを作ってカタールに送る必要があり、すぐに対応できるものではない状況だ。
【写真】FIFAによって禁じられたベルギーのアウェイユニフォーム