★ラッシュフォード躍動のイングランドが英国勢対決に快勝! 首位通過でR16ではセネガルと対戦《カタールW杯》
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カタール・ワールドカップ(W杯)のグループB最終節、ウェールズ代表vsイングランド代表が29日に行われ、イングランドが0-3で勝利した。
ここまで1敗1分けの最下位と64年ぶりの大舞台で苦戦を強いられるウェールズ。
カタール・ワールドカップ(W杯)のグループB最終節、ウェールズ代表vsイングランド代表が29日に行われ、イングランドが0-3で勝利した。
ここまで1敗1分けの最下位と64年ぶりの大舞台で苦戦を強いられるウェールズ。逆転でのグループリーグ突破に勝利が最低条件という状況で臨んだイギリス勢対決では、0-2で敗れたイラン代表戦から先発3人を変更。痛恨の退場となったGKヘネシーに代わってGKウォードを起用したほか、コナー・ロバーツとハリー・ウィルソンに代えてジョー・アレンとダニエル・ジェームズを起用。並びを[3-5-2]から[4-2-3-1]に変更した。
対して1勝1分けでグループ首位に立つイングランドは引き分け以上で突破を決められる優位な状況で最終節を迎えた。苦戦の末にゴールレスドローに終わったアメリカ代表戦からは先発4人を変更。トリッピアーとマウント、サカ、スターリングに代えてウォーカー、ヘンダーソン、フォーデン、ラッシュフォードを起用した。
戦前の予想通り、イングランドがボールを握って攻め手を窺う立ち上がりに。[4-4-2]のコンパクトな守備ブロックを敷くウェールズに対して、アンカーのライスを起点にボールを動かすが、なかなか効果的にボールを前進できない。
それでも、10分には切り替えの局面でケインからの完璧なスルーパスに抜け出したラッシュフォードがGKと一対一のビッグチャンスを迎えるが、チップキック気味に放ったシュートはGKウォードの見事な飛び出しに阻まれる。
以降はリスクを回避しながらフォーデンとラッシュフォードの逆足ウイング、サイドバックの攻撃参加を生かして攻め込むイングランドは、セットプレーから幾度かフィニッシュのシーンを創出する。
一方、ウェールズは守備で粘り強くやれているものの、最前線のムーアになかなかボールが収まらず。カウンターの起点を担うベイルとジェームズの両サイドも前向きで仕掛ける場面はほとんどなく攻撃が停滞。また、30分過ぎにはシュートブロックの際に脳震とうが疑われたネコ・ウィリアムズがプレー続行不可能となり、コナー・ロバーツの投入を余儀なくされるなど、耐える時間が続く。
前半終盤にかけては徐々に攻撃のギアを上げたイングランドが、フォーデンの反転シュートやラッシュフォードのアクロバティックなボレーなどで際どい場面を作るが、前半の内にリードを奪うまでには至らず。
迎えた後半、先に動いたのは勝利が必須のウェールズ。攻守両面で存在感を欠いたベイルを諦めブレナン・ジョンソンをハーフタイム明けに投入した。
これに対してイングランドは前半と同じメンバーも、ラッシュフォードとフォーデンを順足のサイドに入れ替える微調整を施すと、この変更が完璧に嵌った。
まずは50分、フォーデンの仕掛けでボックス手前左の好位置でFKを獲得。ここでキッカーのラッシュフォードが壁の間を狙った鋭いシュートを放つと、GKウォードが一瞬逆を突かれてゴール右隅に突き刺さった。
ラッシュフォードの見事な直接FKで2試合ぶりの得点を挙げたイングランドはさらに畳みかける。51分、前線からのプレスで右サイドのラッシュフォードがDFベン・デイビスの持ち出しを引っかけると、こぼれを回収したケインがボックス右からGKとディフェンスラインの間に見事なグラウンダーのクロスを供給。ファーにフリーで走り込んだフォーデンがニア下に難なく左足ワンタッチで流し込んだ。
この連続ゴールで突破に近づくイングランドは57分に3枚替えを敢行。負傷明けのウォーカーに加え、2戦連続フル出場のケインとライスを下げてアレクサンダー=アーノルド、カラム・ウィルソン、フィリップスを投入。さらに、65分には同じくフル稼働のショーに代えてトリッピアーが投入された。
ここからは負傷やカードリスクを避けつつ時計を進めることがメインとなるイングランドだったが、前がかりな相手の背後を突いて決定的な3点目を奪い切る。
68分、自陣深くでストーンズ、アレクサンダー=アーノルド、フィリップスと見事な繋ぎでプレスを回避し、ハーフウェイライン付近の右サイドで背後を狙うラッシュフォードへフィリップスからの高精度のフィードが通る。そのままボックス内に持ち込んだラッシュフォードはDFロバーツを切り返しでかわして左足を振ると、低い弾道のシュートをGKウォードがはじき出せずにゴールネットを揺らした。
その後、大勢が決した試合は敗退決定的も英国対決で意地を見せたいウェールズが一矢報いるゴールを目指すが、ムーアらが幾度か得たチャンスを決め切ることができない。一方、危なげなく時計を進めるイングランドはフォーデンやストーンズが4点目のチャンスを決め切れなかったものの、3-0のまま試合をクローズした。
この結果、W杯で初のイギリス勢対決に快勝のイングランドがグループB首位通過を決め、12月4日に行われるラウンド16ではグループA2位のセネガル代表との対戦が決定した。
ウェールズ代表 0-3 イングランド代表
【イングランド】
ラッシュフォード(後5)
フォーデン(後6)
ラッシュフォード(後23)
2022年11月30日(水)5:58