★【W杯3位決定戦プレビュー】意地と3位の座をかけた今大会2度目の激突《ベルギーvsイングランド》

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▽ロシア・ワールドカップ(W杯)3位決定戦、ベルギー代表vsイングランド代表が14日23:00にサンクトペテルブルク・スタジアムでキックオフされる。準決勝で惜敗し涙を呑んだ両チームによる、意地と3位の座をかけた今大会2度目の激突だ。

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▽ロシア・ワールドカップ(W杯)3位決定戦、ベルギー代表vsイングランド代表が14日23:00にサンクトペテルブルク・スタジアムでキックオフされる。準決勝で惜敗し涙を呑んだ両チームによる、意地と3位の座をかけた今大会2度目の激突だ。

▽黄金世代を中心に今大会で快進撃を見せたベルギーだが、10日に行われたフランスとの準決勝では0-1の惜敗。一進一退の白熱の攻防を見せた中、後半立ち上がりにセットプレーからDFユムティティに先制点を許すと、その後は最前線のFWジルーまで自陣で守備をするレ・ブルーの老獪な守備を最後までこじ開けられず、悲願のファイナルの舞台にあと一歩のところで届かなかった。それでも、今回の3位決定戦では1986年メキシコ大会の4位という同国史上最高順位を更新するチャンスが残されており、モチベーションを落とすことなく今大会最終戦に臨むはずだ。

▽一方、コンディション面の優位性に加え、準々決勝スウェーデン戦の好パフォーマンスから決勝進出に大きな期待を持っていたイングランド。しかし、前半開始直後のDFトリッピアーの鮮やかな直接FKで得たリードを守り切れず、後半立ち上がりにMFペリシッチに同点ゴールを許すと、延長戦では抜け目ないFWマンジュキッチに逆転ゴールを決められ、クロアチア相手に1-2での惜敗となった。相手の強靭なメンタルを前にして経験不足を露呈した若きスリーライオンズだが、初優勝を飾った自国開催の1966年大会に次ぐ3位という戦績で今大会を終えることで、今後に向けた礎を築いていきたい。

▽なお、両チームの通算対戦成績はイングランドの15勝3敗4分けだ。ただ、W杯本大会では1勝1敗1分けの全くの五分だ。今大会のグループG最終節の対戦では互いに主力を温存した中、2位通過を狙った消極的なイングランドに対して、ベルギーがMFヤヌザイの決勝点によって1-0の勝利を収めていた。

◆ベルギー◆
【3-4-3】
▽ベルギー予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:クルトワ
DF:アルデルヴァイレルト、コンパニ、ヴェルトンゲン
MF:ムニエ、フェライニ、ヴィツェル、シャドリ
FW:デ・ブライネ、ルカク、エデン・アザール
負傷者:なし
出場停止者:なし

▽負傷者、出場停止者ともにいない。逆に、準決勝を累積警告による出場停止で欠場したムニエが復帰する。そして、同選手の復帰に伴い、準々決勝ブラジル戦と同じスタメンで臨むはずだ。

▽また、システムに関しては守備時[4-3-3]、攻撃時[3-4-3]の可変システムを引き続き採用する見込みだが、2トップの相手に合わせて[3-4-3]を崩さずに戦う可能性も考えられる。

◆イングランド◆
【3-5-2】
イングランド予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ピックフォード
DF:ウォーカー、ストーンズ、マグワイア
MF:アーノルド、リンガード、ダイアー、デルフ、ローズ
FW:ケイン、ヴァーディ
負傷者:DFウォーカー、トリッピアー、MFヘンダーソン
出場停止者:なし

▽出場停止者はいないが、クロアチア戦で途中交代を強いられるなどコンディションに不安を抱えるウォーカー、トリッピアー、ヘンダーソンの3選手に欠場の可能性がある。

▽また、サウスゲイト監督はこの試合に向けて幾つかのポジションのメンバー変更の可能性を語っており、トリッピアー、ヘンダーソン、ヤング、デレ・アリ、スターリングに代わってアーノルド、ダイアー、デルフ、ローズ、ヴァーディの起用が見込まれる。

★注目選手
◆ベルギー:FWロメル・ルカク
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▽ベルギーの注目プレーヤーはエースストライカーのルカクだ。今大会ではパナマ、チュニジアと格下とのグループリーグ2試合で共に2ゴールを奪い得点ランキング2位の4ゴールを記録している。しかし、決勝トーナメント以降の3試合では未だにゴールを決められていない。もちろん、屈強なフィジカルとスピードを生かし、カウンターの起点や前線での潰れ役とチームのメカニズムの中でしっかりと機能している。

▽ただ、所属するマンチェスター・ユナイテッドでプレミアリーグのトップ6相手のゴール数の少なさから、“雑魚専”とも揶揄されるように強豪相手の試合で結果を残せていない印象が強いルカクとしては、今回の一戦で是が非でもゴールを奪い、その印象を払拭したいところだ。互いに手の内を知り尽くした中、アザールやデ・ブライネが作りだす決定機をきっちり決め切りたい。あわよくば、2点以上を奪って得点王も狙いたいところだ。

◆イングランド:DFハリー・マグワイア
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▽イングランドの注目プレーヤーは今大会屈指のエアバトラーのマグワイアだ。今大会ではグループ最終節のベルギー戦を除く全試合にフル出場し、攻守両面で抜群の存在感を誇る194cmの偉丈夫。とりわけ、サウスゲイト監督の下で研鑽を積んだセットプレーの局面での貢献は計り知れない。今大会を通じてはコロンビア、スウェーデン、クロアチアと各国の空中戦の猛者を退けてきているが、フェライニ、コンパニ、ルカクを擁するベルギーは最も戦い応えがある相手といえるだろう。

▽守備の局面ではアザールやデ・ブライネとの地上戦に対応しつつ、ボックス内に入ってくるルカクやフェライニとの空中戦を制したい。また、主砲ケインのコンディション不良によってややパンチ不足の攻撃を補うため、攻撃時のセットプレーでは決定的な仕事を果たしたい。

2018年7月14日(土)12:00

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