★10発大勝&無傷で2次予選突破の日本代表、森保一監督は予選結果に「浮かれて喜べるようなものではない」

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日本代表は28日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選でミャンマー代表とフクダ電子アリーナで戦い、10-0で日本が勝利した。

3月のモンゴル代表戦では14-0という圧倒的な力の差を見せつけた日本。

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日本代表は28日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選でミャンマー代表とフクダ電子アリーナで戦い、10-0で日本が勝利した。

3月のモンゴル代表戦では14-0という圧倒的な力の差を見せつけた日本。この試合も前半からコンスタントにゴールを重ね、終わってみれば10-0と2試合連続で2桁得点で勝利。最終予選出場を決めた。

試合後、森保一監督が記者会見に出席。試合を振り返るとともに、残り2試合があるものの突破を果たした2次予選の闘いぶりを振り返った。

ー後半相手が5バックにして、日本もシステムを変えた。新しいチャレンジについて

「今日は[4-2-3-1]でスタートして、途中から[4-1-4-1]という形にしました。その部分で、少し相手の守備が突破できなくなったような時間帯はありましたが、常に次の1点とゴールに向かう姿勢は見せてくれたと思います」

「相手が守備を固めてきた中で、そういった相手にどうやって崩すかで、選手たちも積極的に自分たちで感覚を掴みながらトライしてくれたと思います。自分たちのチーム力、攻撃力が上がったと将来的に繋がっていければと思っています。凄くトライしてくれたと思います」

ー突破を果たした2次予選を振り返って。無失点で点差を開く試合もあり文句のない結果だと思うが

「2次予選の結果については、浮かれて喜べるようなものではないと思っています。それは、やはり我々と対戦国の力の差が結果としてあったのかなと。逆に気を引き締めて、我々はもっと高いところに目標があることをしっかり考えなければいけないと思います」

「ただ、どんな相手でもしっかりと勝つということ。そして無失点でやりたいことをやらせずに勝って行くことは、どんなに力の差があってもそんなに簡単にできることではないと思います」

「選手たちが自分たちの目標がもっと高いところにあり、目指す基準がもっと高いと志を持って各試合に臨んでくれて、目の前の対戦相手と今戦うことにベストは尽くすけど、我々はもっと高いところを目指しているという姿勢を見せてくれたことは監督として嬉しいです」

「我々は自分たちの目標に向かって個人の価値を高める、チームの価値を高める、日本のサッカーの価値を高めるとともに、我々の活動を見てくださる、応援してくださるサポーターであったり国民の皆さんに勝利を喜んでもらう、笑顔になってもらうということ。戦う内容をもって、個の強さ、個の責任を1人1人果たしながらも、チーム一丸となって最後まで戦う姿をお見せしようと。今のコロナ禍や日本の震災害等々で大変な思いをされている方々へ、最後まで戦う姿勢を見せようと選手たちがサッカーの勝利とともに日本の国民の皆さんに社会貢献したいという気持ちを持ってプレーしていることは監督として嬉しいことです」

ー点差が開いても「緩めるな」という言葉をかけていたが、その思いは

「理由は2つあって、まずは我々の試合を見てくださっている方々に、元気であったり勇気であったり、励ましのメッセージという思いが私にもありますし、選手たちも持っていると思います」

「コロナ禍や震災害等々で大変な思いをされている国民の皆さんは多いと思いますので、我々を応援してくださっている方々、サッカーを観てくださっている方々に全力で戦う姿、最後までチーム一丸となって戦う姿を観ていただいて、励ましのエールを感じてもらえたらということで、選手たちはプレーしてくれていると思います」

「私も「緩めるな」という言葉が自然と出ていますが、言わずともピッチ内で選手たちが声を掛け合っていて、それが監督として凄く嬉しく思っています」

「もう1つの理由は、観てくださっている方々ではなく、我々の成長にも繋がるということを、選手たちが主体的に最後まで切らさずにアグレッシブに戦っていこうということを実践してくれていると思います」

「力の差がある相手ですけど、プレーしている選手がお互いの感覚を合わせたり、そこで守備を固める相手を崩すなど、必ずどんな相手と戦うにしても自分たちの成長があると選手たちが試合の中で手を緩めず、テンションを緩めずやってくれている。それはチームと選手の成長の血となり肉となって行くと思っています。そこは選手たちが自分たちで刺激しあってプレーしてくれていると思います」

ー相手との力の差がある中で、2次予選での収穫は

「戦術面の部分でも選手のメンタル面の部分でも、収穫があったと思っています」

「メンタル面から行くと、どんな相手と戦う時も、まずは自分たちがどういう基準を持って、どういう思いを持って戦うかが大切だということを、選手たちがこれまでやり続けてくれました。まだ2次予選はありますし、最終予選があったり、その先に強豪と戦う厳しい試合でも、相手あっての試合でも自分たちが力を発揮することが大切だとチームとして共有できることが、この2次予選のメンタル面での収穫だと思います」

「戦術的な部分だと、形としては[4-2-3-1]や[4-1-4-1]という部分をやることができて、今後状況によって使えるオプションが得られることができたということ。攻撃の部分では自分たちがボールを保持しながら、速攻できるときは速攻、遅攻の時は遅攻で相手を崩していくという部分の攻撃の形を確認しながら点を取ることができたので、選手たちにとっては凄くお互いの感覚を合わせるという部分で、攻撃の形のイメージは共有できたと思います」

「守備のところは最終予選で五分五分の打ち合いになる試合もあると思いますが、これまでのアジア予選の中で、カウンターを仕掛けてくるということはあったと思うので、そういった意味でもっとインテンシティが高くなったり、相手のクオリティが上がることはあると思いますが、カウンターに注意しなければいけないということは毎試合できたので、レベルが上がった中でもしっかりリスク管理というところから守備ができるような共有ができたと思います」

「切り替えのところはベースの部分で非常に選手は今日も点差が開いた後でも、守備から攻撃、攻撃から守備と切り替えをしてくれて、お互いに関わるということができたと思います」


ー監督就任から3年目を迎えるが、1つ予選を勝ち抜いたという今の心境は

「2次予選は結果を振り返ると、勝って当たり前の試合でしたけど、ワールドカップへの目標を見据えた戦いの中で、1試合1試合どことやっても、責任の重さを凄く感じながら戦うという部分の感覚は凄く毎試合ありました」

「今日の試合でも、結果は10-0で、勝たなくても勝ち点を取れれば予選突破という、周りから見ればそんなにプレッシャーがないだろうという試合でも、良い緊張感を持って臨めたと思います。それはワールドカップへの道の緊張感かなと思います」

「点差が開いたという部分での戦いは、選手たちが頑張ったからこそ、高い基準を持ってプレーしてくれて、力の差が見えた試合ですが、アジア全体が強くなるためには、色々なところで切磋琢磨する必要があると感じました」

2021年5月28日(金)23:44

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