人種差別的な侮辱を受けていたイングランド代表の選手たち。しかし、強いハートを持ってそれに対抗していた。
イングランドは、2日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)欧州予選でハンガリー代表と対戦。試合は0-4で快勝を収めていた。
ユーロ準優勝国として欧州予選に臨んだが、アウェイではハンガリーのファンの攻撃に遭うことになる。
キックオフ前には、ヒザをついて人種差別への抗議の姿勢を示したが、これにはブーイングが浴びせられた。
さらに、ラヒーム・スターリングが先制ゴールを決めると、スタンドからは紙コップやボトルが投げ込まれる時代に。その後も、発煙筒が投げ込まれるなど、スタジアムは混乱に満ちていた。
しかし、これに対して怒りを露わにするでもなく、余裕の対応を見せたのはイングランド代表の選手たちだ。
デクラン・ライスは投げ込まれたビールのプラスチックカップを拾うと、そのビールを飲むふりを観客に見せつけた。
さらには、今夏マンチェスター・シティに加入したジャック・グリーリッシュも続き、投げ込まれたカップを拾ってスタンドに向かって飲む真似をして見せたのだ。
ユーロを制することは惜しくもできなかったが、サッカーだけでなくメンタル面の強さも手にしたイングランド代表の面々。心は熱く、頭は冷静にを表現できている今は、本来の強さを手にしているのかもしれない。
【写真】ファンから投げ込まれたカップを拾って冷静にやり返す
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