★“我慢勝負”に敗れたことを悔やむ主将DF吉田麻也、失点関与の柴崎には奮起期待

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日本代表のDF吉田麻也(サンプドリア)がサウジアラビア戦を振り返った。

日本は7日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でサウジアラビア代表と敵地で対戦。

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日本代表のDF吉田麻也(サンプドリア)がサウジアラビア戦を振り返った。

日本は7日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でサウジアラビア代表と敵地で対戦。1-0で敗戦を喫した。

前半は柴崎岳のミドルシュートは、南野拓実のヘディング、そして一本の縦パスから大迫勇也が決定機を迎えるが、いずれもGKモハメド・アル=オワイスのセーブに阻まれる。

一方で、サウジアラビアも両サイドを中心に攻め込んできたが、日本の守備がしっかりと対応。決定機を作られる場面もあったが、無失点で凌いだ。

後半に入り互いに対策を練ると、日本が先に動き選手交代。しかし、なかなか決定機を作れないでいると、71分には柴崎のバックパスがミスとなると、一気に奪われカウンター。途中出場のフィラス・アル・ブライカンにゴールを決められ、1-0で敗れた。

同試合後、オンライン会見に出席したキャプテンの吉田は、敵地での痛恨の敗戦を振り返っている。

「試合自体が我慢勝負のような感じで、どっちも小さなチャンスがあったり、小さなミスがあった中、ひとつのミスを突かれてしまったかなと…。どっちに転んでもおかしくない試合だったと思いますが、ワンチャンスをモノにしたサウジが勝ちに値したと思います」

「敗因に関しては前半に良い形で折り返して、後半にもうちょっと畳みかけられれば良かったですが、なかなか良い形をクリエイトすることができなかったと思います」

また、試合の行方を大きく左右することになった失点場面に関しても言及。後半を通してボールの失い方の悪さを指摘すると共に、失点に直結するミスを犯した柴崎に対する率直な想いを語っている。

「まずはスタジアムにかなりの数の観客が入っていて声が通らなかったり、なかなか指示や意思の疎通がうまく図れない部分がありましたが、そこは互いにやるべきことは理解していたので、そこに関しての難しさというよりかは、あのシーンだけでなく、少しボールが後ろに流れた際のミスが多かったのかなと感じています」

「失い方に関して、前にチャレンジしたボールで失うのと、それ以外の横パスや後ろへのパスでボールを失うのでは、ピンチを招く可能性が全然違います。失い方の悪さに関して、特に後半に感じていました」

「『まだ盛り返せるぞ』という話はしました。僕もしょっちゅうミスをしていた選手なので、気持ちは非常にわかりますし、本人も非常に責任を感じていると思います。大事なのはこのミスから、どう立ち上がるかだと思っています」

「サッカーはミスが起こるスポーツなので、この7試合で岳(柴崎)自身が個人としてもう一度チームに貢献できるか、またチームとして踏ん張って巻き返せるかどうかが非常に試されていると思います。個としてチームとしても、自分自身がチームを引っ張っていけるようにやっていきたいと思います」

一方で、試合を通してチャンスを作りながらも最終的に無得点に終わった攻撃に関しては、攻撃に繋げるための守備を含めてチーム全体の課題を感じている。

「基本的に攻撃と守備を真っ二つに分けて考えてはいないので、良い守備から良い攻撃が始まるし、前線のチェイスによって良い守備も生まれる。それは連動していると思うので、厚みのある守備をするためには良いポジショニングをとって良い予測をしてセカンドボールを拾い、二次、三次と攻撃に繋げていかなければならないです」

「もちろん、後ろから見ていて攻撃に怖さが足りないというのは、今日の試合で感じる部分ではありました。それはフォワードだけのせいではないですし、改善点はもうちょっとボールを保持して相手を走らせるような形で、相手のオーガナイズが崩れるようなタイミングを見定めること。遅攻、速攻をうまく使い分けたかったと思います」

また、フラッシュインタビューでは「責任を取る」との発言をしていた吉田は、その真意について改めて言及。日本が予選敗退という最悪なシナリオを描いた場合、代表キャリアに区切りを付けるとの悲壮な覚悟を口にしている。

「サッカーの監督やダイレクターは結果が出ない場合、いつクビが飛んでもおかしくない仕事だと思います。選手はどちらかというと契約に守られている部分があるかなと…。ただ、代表チームに関してはそういったものはなく、監督や組織が替われば、選手も替わっていくものです。それは代表でもチームでも起こり得ることです」

「万が一、(予選で)敗退してこのチームでの活動が終わってしまった場合、おそらくガラッと(チームが)入れ替わることになると思いますが、自分自身もそこが区切りになると思っています。そんな不甲斐ない結果になってしまえば、スッパリと(代表を)やめようと思います」

さらに、試合後にはホームサポーターに対して、激高する場面も見受けられたが、吉田はその理由に関して「差別的なジェスチャー」があったことを明かした。

「差別的なジェスチャーがあったので、一回はけました。彼らは耐え忍んで一度のチャンスをモノにし、勝ちに値する試合をしたと思いますし、それ自体は素晴らしいことだったと思います。ただ、受け入れられないものは受け入れられないです。前回の予選のときもそうだったので、少し許しがたいという気持ちです」

「僕らはアジアカップで勝っていますし、前回の予選のときもホームで勝っていますが、そのときに自分たちは決してリスペクトを欠いたことはないですし、日本のファンも同じくリスペクトを欠く行為はなかったと思っています。それだけに非常に残念です」

今後に向けては、ここまで1勝2敗という戦績を受け、首位通過が厳しい状況にある中、2位通過も視野に、とにかく勝ち点を積み重ねていきたいと主張している。

「個人的に今回の負けを経て2位に入れればいいという、マインドでいますし、1位で行っても2位で行ってもワールドカップに行くことに変わりはないので。2敗はしましたが、前回大会でも(最終予選で)2敗をしていますし、まだ7試合あるので、僕らも巻き返す必要がありますが、オーストラリアやサウジも追われる立場としてプレッシャーはあると思うので、可能性としては全くゼロになったわけではないので、まだまだ巻き返せるチャンスはあります。ホームでサウジを叩き、オーストラリアやオマーンをアウェイで叩いていければ、チャンスは全然あると思います」

「ここから大ジャンプというものはありませんが、一試合一試合、残りの7試合を、次のオーストラリア戦からひとつずつ丁寧に勝っていく必要があると思います」

2021年10月8日(金)8:19

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