★【日本代表プレビュー】勝てば7度目のW杯出場、アウェイ未勝利の大一番に全てを懸ける/vsオーストラリア代表【カタールW杯最終予選】

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24日、日本代表はカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第9戦、オーストラリア代表戦をアウェイで戦う。

最終予選初戦のオマーン代表戦をホームで落とし、不安が過ぎるスタートを切った日本。

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24日、日本代表はカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第9戦、オーストラリア代表戦をアウェイで戦う。

最終予選初戦のオマーン代表戦をホームで落とし、不安が過ぎるスタートを切った日本。10月にはサウジアラビアにもアウェイで敗れ、窮地に立たされることとなった。

しかし、ホームでのオーストラリア戦で[4-3-3]とシステムを変更すると、その後は破竹の5連勝。失点も5試合でオーストラリア戦の「1」に抑えており、2位で残り2試合を迎えた。

7大会連続でのW杯出場に向け、勝利すれば決定する大一番。日本の命運が懸かった試合となる。

◆初勝利でW杯の切符を
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1月、2月に行われた中国代表戦、サウジアラビア代表戦では、吉田麻也(サンプドリア)、冨安健洋(アーセナル)の主力CB2人をケガにより同時に欠くという試練に直面した日本。しかし、谷口彰悟(川崎フロンターレ)、板倉滉(シャルケ)と最終予選で初めてピッチに立った2人が2試合連続クリーンシートを達成し、W杯出場に王手をかけることとなった。

しかし、順調にいかないのが最終予選。今回は大迫勇也(ヴィッセル神戸)、酒井宏樹(浦和レッズ)と攻守の軸をケガで欠くことに。また、冨安は引き続き負傷中で招集外、クラブで結果を残している前田大然(セルティック)は体調不良で辞退と、今回も選手を欠いての戦いとなる。

さらに、ヨーロッパからはおよそ丸一日かけて移動してくる選手が多数おり、前日のみしか全体練習ができないという厳しい条件に。それでも、森保一監督は「目標へ向けて、良い準備ができている」とコメント。自信をもって戦いに挑むことを語った。

試合に向けた取材でも、選手たちは皆同じベクトルで準備ができている。

「6連勝、7連勝で予選を終えられるようにしたい」(吉田)
「何がなんでも勝たなければいけない」(南野拓実/リバプール)
「勝つことしか考えていない」(伊東純也/ヘンク)
「とにかく勝ちに行く」(遠藤航/シュツットガルト)
「この試合に勝ってW杯を決めたい」(長友佑都/FC東京)

とにかくアウェイで勝ったことがないオーストラリア相手に勝利を目指し、3大会連続でオーストラリアの眼前でW杯出場を決められるかに注目が集まる。

ポイントとしては森保監督が口にした「ここまでやってきたチームの戦い方の絵を合わせてもらう」ということ。オーストラリアは監督が不在になる可能性もあり、それ以外にもケガやコロナの影響でメンバーが大きく入れ替わっているだけに、チームとしてピッチ上で1つになり、しっかりと対応していけるかが重要となるだろう。

◆負ければプレーオフ行きに
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対するオーストラリアは日本以上に追い込まれている状況だ。2月1日に行われたオマーン代表との試合で、試合終盤に被弾しまさかの2-2のドロー。これにより、日本との勝ち点差が3と開いたため、直接対決で敗れた瞬間に2位以内が消滅する。

ホームで行われる大一番に対し、勝利しか見えていないオーストラリア。完全に跡がないという状況に追い込まれている。

しかし、そのチームには追い討ちが。グラハム・アーノルド監督が新型コロナウイルス(COVID-19)の陽性判定を受け、試合当日にならなければ指揮を執れるかわからない状況だ。

また、招集予定の選手たちがケガで呼べなかった他、選手にも感染者や濃厚接触者が出たために不参加になり入れ替えなければいけない事態に。また、ワクチン接種を1回しかしていないために合流できない選手、国外からの帰国が難しい選手など問題山積。極め付けは、アーノルド監督が隔離期間中にマスクなしで外出した事が発覚し、罰金処分を受けるなど、日本以上にドタバタしている。

しかし、その状況でも勝たなければいけないという事実は変わらず、ホームの後押しを受けて勝利だけを目指して戦ってくるはずだ。

アシスタントコーチのレネ・メウレンステーン氏は「正しいことをし、能力を発揮する勇気は、日本代表に多くの問題を引き起こすだろう」とコメント。戦う姿勢、アグレッシブに向かうことで、日本を上回りたいと考えているようだ。

天気予報は雨。日本が得意とするパスサッカーは難しい可能性がある。一方で、オーストラリアはボールを握りたいという思いがある中、フィジカルと高さを生かしたロングボールを使ったプレーは天候に左右されない。勝利のためになりふり構わなくなる時間帯では強みを発揮させられるだけに、失点をせずにゴールを目指すことになるだろう。

◆予想スタメン[4-3-3]
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GK:権田修一
DF:山根視来、吉田麻也、谷口彰悟、長友佑都
MF:田中碧、遠藤航、守田英正
FW:伊東純也、上田綺世、南野拓実
監督:森保一

W杯に向けた大一番。日本代表のスターティングメンバーは順当な顔ぶれになるだろう。

まず守護神だが、ここはGK権田修一(清水エルパルス)で間違いない。最終予選を通じて日本のゴールを守ってきた権田。2度敗戦を経験しているが、失点はわずか3と最も少ない。この試合は負けないことが最も大事。権田がクリーンシートに抑えれば、日本が負けることはない。

最終ラインは右サイドバックにはDF山根視来(川崎フロンターレ)が入ると予想する。今回のメンバーでは山根の他にはクラブで右サイドバックを務めているDF長友佑都(FC東京)がいるが、山根と考えて良いだろう。また、その長友は左サイドバックで出場すると予想する。クラブではなかなか出番が確保されないが、サウジアラビア戦で見せた気迫をこの試合でも見せてもらいたい。

センターバックの一角は、復帰したDF吉田麻也(サンプドリア)となるだろう。注目はその相棒だが、DF谷口彰悟(川崎フロンターレ)を予想する。安定感を見せた1月、2月の2試合で自信も手にしたはず。縦につけるパスなど吉田と組むことで、より特徴が発揮される事が期待される。

中盤は、アンカーにはMF遠藤航(シュツットガルト)が入り、インサイドハーフにはMF田中碧(デュッセルドルフ)、MF守田英正(サンタ・クララ)が継続して入るだろう。試合を重ねるごとに安定感が出てきている状況。オーストラリア戦でスタートしたこの3枚が、精度を上げて再びオーストラリアに挑む。相手にも今度は研究されていることは間違いなく、それぞれの長所であるポジショニングの良さを遺憾無く発揮してもらいたいところだ。

前線に関しては、右サイドは5戦連発の期待が懸かるMF伊東純也(ヘンク)が務めるだろう。“イナズマ純也”のゴールでW杯への道を切り拓いてもらいたいところ。左はMF南野拓実(リバプール)が入ると予想する。

クラブでの出番が限られつつある中、サウジアラビア戦では最終予選初ゴール。その勢いをこのオーストラリア戦でも見せつけてもらいたい。中盤とのコンビネーションや立ち位置も徐々に整理されて来ている感があり、連発に期待したい。

大迫が不在となった1トップだが、FW上田綺世(鹿島アントラーズ)と予想する。選択肢が限られている中で、最も調子が良いと思われる上田。オーストラリアにとってはデータがほとんどない選手であり、シュートの精度やゴールのバリエーション、飛び出しの精度など、オーストラリアを翻弄する事ができる力を持っている。A代表での初ゴールがW杯を決めるゴールになるのか。ストライカー候補に名乗りを上げるべく、ゴールに期待したい。

オーストラリアのメンバー構成が大きく変わっているだけに、予想できない部分が多いこの戦い。「ここまでやってきたチームの戦い方の絵を合わせてもらう」と森保監督は話したが、オーストラリアの出方にどう対応できるかが最も重要だ。ピッチ内でしっかりと修正するだけの対応力、修正力はこれまで積み上げてきたもの。それを出し切り、初めてアウェイでオーストラリアに勝ってW杯出場を決めたいところだ。

オーストラリア戦は24日の18時10分にキックオフ。試合は「DAZN」で独占配信され、17時30分から解説に中村憲剛氏、ゲストに岡田武史氏、内田篤人氏を迎えて大一番に挑む。


2022年3月24日(木)12:40

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