オーストラリアのグラハム・アーノルド監督が、日本代表戦を振り返った。オーストラリア『ABC』が伝えた。
24日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でホームに日本を迎えたオーストラリア。グループ3位に位置しているものの、日本、そして29日のサウジアラビア代表戦で連勝すればW杯出場が決定する。
一方で、日本戦に敗れるとプレーオフに回ることが決定するという状況で試合に臨んだ。
大雨が降る中の試合は、序盤から日本に押し込まれる展開に。オーストラリアはなかなか攻撃の形が作れず、少ないチャンスも生かすことができない。またセットプレーからゴールに迫るが、GKチャージを取られるなどうまくいかない。
後半に入って徐々にボールを繋ぎ、日本を押し込むことに成功。ロングボールを使いラインを下げさせて攻め込むが、ゴールを奪えず。勝利が必要なオーストラリアは攻勢に出るが、逆に日本にスペースを与えてしまうと、終盤に2失点。W杯出場の夢はプレーオフに託すこととなった。
試合を終えたアーノルド監督は、日本を称え敗戦を認めた。
「明らかにガッカリしているが、87分にはまだ0-0であり、予選を通過するには十分ではなかった。だから、我々は開き直って、前線を4人にし、相手にスペースを与えすぎてしまった」
「結局のところ、彼らはクオリティの高いチームであり、おそらく今夜はより良いチームだった」
また、試合前には招集したい選手が新型コロナウイルス(COVID-19)に感染した他、ケガ、ワクチン接種問題などが発生。自身も陽性判定となり、試合当日まで指揮できるかわからないという事態だった。
アーノルド監督は、苦労した予選だったとしながらも、3位でW杯に向けたチャンスがまだ残っていることをポジティブに捉えた。
「正直なところ、新型コロナウイルスと国際試合、移動、選手やスタッフたちが経験してきたことを考えると、この2年間は大変だった」
「結局のところ、我々は3位に位置している。それについてポジティブに捉えなければいけない。2018年には同じことを行い、W杯に出場した。前進しなければいけない」
また自身の采配についても言及。試合終盤まで2試合連続ゴール中のFWジェイミー・マクラーレンを温存したことについては日本対策だったとした。
「ジェイミーは常に試合のどの時点でもゴールを決めることができる選手だ。日本の大きなCBに対し、ミッチェル・デュークが必要だと思った」
「彼が足を使い切った時、我々はブルーノ(・フォルナローリ)のように、彼らの体をうまく使うことができる選手が必要だった。そして、ブルーノはうまくいったと思った」
3位が確定したオーストラリアはグループAの3位チームと対戦後、南米予選5位チームと対戦してW杯を目指す。
アーノルド監督は、日本のクオリティを評価しながらも、サウジアラビア戦で選手たちにもう一度奮起してほしいと期待を寄せた。
「選手たちにもう一度チャンスを与えるのはサウジアラビア戦だ。今夜はたくさんの選手たちに、ビッグゲームでチャンスを与えた。彼らはこの経験から多くを学ぶだろう」
「日本の選手を見てもらいたい。彼らは最高クオリティの選手であり、日本は明らかにトップのチームだ。彼らの功績は十分ある。しかし、我々は埃を払いのけて準備を整える必要がある」
「私はいつも選手たちを信じていると言ってきた。1試合1試合、キャンプ1回1回が勝負だ。何が起こるか見てみよう」
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