今冬の移籍市場でシュツットガルトへと加入したMF原口元気だが、すでにチームにとって欠かせない存在となっているという。
今シーズンのブンデスリーガで好調を維持するウニオン・ベルリンから、残留を争うシュツットガルトへ移籍した原口。この移籍はドイツ国内でも不思議がられる事態となった。
チームの主軸とまではなっていなかった原口だが、試合にもコンスタントに出場していた中での移籍。ただ、この移籍は「自身の成長のため」という理由があったという。
その原口は移籍後3試合連続で先発出場し、18日の第21節ケルン戦ではアシストを記録。これは今シーズン初アシストとなり、シュツットガルトとしてはリーグ戦7試合ぶりの勝利となった。
この勝利で一旦降格圏からは脱出したシュツットガルトだが、全くもって余裕はなし。ただ、原口の加入がチームに及ぼしている影響は大きいという。
ドイツ『ビルト』によれば、最も重要なのが原口のコミュニケーション能力。2014年7月に浦和レッズからヘルタ・ベルリンに完全移籍し、ドイツで9年目を過ごしている中で、ドイツ語はすでに堪能。また、持ち前のキャラクターもあり、チームメイトとも積極的にコミュニケーションを取りに行っているという。
キャプテンは日本代表MF遠藤航だが、2人は互いを理解しており、原口がその代弁者にもなっている状況もあるとされており、試合中の味方への指示はもちろん、トレーニング中でもその姿は顕著に出ており、加入した最初の数日で全選手に声を掛けていたという。
ブルーノ・ラッバディア監督にとっても、ピッチ上のパフォーマンスだけでなく、ムードメーカー的な役割を担える原口の存在は大きいという。
「ゲンキは我々の中盤をより安定させた。彼は我々のゲームに安心感を与えており、多くの新たな選択肢と柔軟性を与えてくれる」と評されるほどだ。
残留争いではまだまだ予断を許さない状況ではあるが、原口の加入がチームの残留の力になることは間違いない。ここからの更なる活躍に期待がかかる。
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