現地時間27日、ブラジルサッカー連盟(CBF)はオーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)に臨むブラジル女子代表23名を発表。FWマルタ(オーランド・プライド/37)は自身6度目の大会を迎えることとなる。
マルタ・ヴィエイラ・ダ・シルバ、通称マルタは、これまでFIFA最優秀選手賞を6度受賞し、ブラジルのみならず世界の女子サッカーを牽引してきた。W杯にも過去5回出場。全ての大会でゴールを決め、男女通じてもW杯最多となる計17得点をマークしている。
マルタの選出は、母国『ge globo』はもちろんのこと、イギリス『BBC』など各国メディアにも取り上げられ、国際サッカー連盟(FIFA)もその偉大な経歴を紹介している。
マルタにとって初のW杯は2003年アメリカ大会。当時17歳ながらも3得点を挙げている。2007年中国大会では母国史上初の決勝進出に貢献。ドイツ女子代表に敗れて準優勝に終わったが、マルタは7ゴールをマークし、大会MVPと得点王のダブル受賞を果たした。
なお、W杯5大会連続ゴールを記録しているのは、カナダ女子代表FWクリスティン・シンクレア(ポートランド・ソーンズFC)とポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)の3選手のみ。マルタが今大会で得点を挙げれば、記録を塗り替えることになる。
ブラジルでは7度のW杯、7度のオリンピック出場を誇るフォルミガが去り、クリスティアーネも招集が見送られた。ピア・スンドハーゲ監督は「左ヒザの回復状況も鑑みて(マルタの)スタメンは確約できない」としながらも「マルタは女王であり、象徴だ。エネルギーに満ち溢れており、技術はもちろん、いるだけでチームは向上する」と、信頼を寄せる。
男子は歴代最多5度のW杯制覇を成しているブラジルだが、女子は育成年代のW杯を含めても優勝がない。カナリーニャス初の栄冠へ向け、マルタは歴史的なゴールを生み出すことができるだろうか。
【動画】2月のSheBelieves Cup日本戦で決勝点をアシストしたマルタ
【写真】オーストラリア&ニュージーランド女子W杯に臨むブラジル女子代表23名