2023-24UEFA女子チャンピオンズリーグ(UWCL)グループステージ第1節の8試合が、15日から16日にかけて各地で行われた。
グループCではなでしこジャパンのDF南萌華とDF熊谷紗希を擁するローマが、アウェイでバイエルンと対戦し、2-2の引き分けに終わった。
互いの勝ち気が真正面からぶつかった好ゲームは、バイエルンが前半で2点のリードを奪う。20分、カタリーナ・ナッシェンヴェンクのFKをグローディース・ヴィッゴースドッティルが落とし、ヨバナ・ダムヤノビッチがタップイン。オフサイドラインギリギリだったが副審の旗は上がらず、ローマのエレナ・リナリも強い主張を見せたが、バイエルンのゴールが認められた。
前半終了間際にはナッシェンヴェンクの左足シュートがブロックに入った南、さらにはリナリに当たって2度コースが変わり、ゴールへ。記録上はリナリのオウンゴールとなり、ローマは不運な形で2失点を喫した。
ただ、最初の失点以降も好機を作っていたローマは、後半に入っても焦ることなく丁寧なビルドアップでじわじわとバイエルンへプレッシャーを掛ける。すると58分、縦パスをカットした南を起点に、熊谷、マヌエラ・ジュリアーノと連続の前方パスで速攻に転じ、抜け出したエヴリーヌ・ヴィーンズがボックス内左から左足で流し込んで1点を返す。
以降も攻勢を強めるローマに対し、バイエルンも受け身になり過ぎず気を見て好機を創出。85分にはクララ・ビュールがGKを釣り出して折り返し、シドニー・ローマンが合わせるも、ローマも南が決死のブロックでこれを阻止。望みをつなぐ。
そして迎えた90+1分、ついにローマが同点に追い付く。最終ラインからの浮き球で右のハイサイドを取ったヴィーンズのクロスにジュリアーノが合わせる。一度はGKに阻まれたものの、こぼれ球を自ら蹴り込み、土壇場で試合を振り出しに戻した。
試合はこのままタイムアップを迎え、ローマが敵地で貴重な勝ち点「1」を手にした。
グループCのもう1試合、アヤックスvsパリ・サンジェルマン(PSG)はアヤックスが2-0で勝利。34分にティニー・フックストラのゴールで先制すると、前半の追加タイムにシェリダ・スピッツェのPKで追加点を奪い、白星スタートを切っている。
また、グループDではレアル・マドリーとチェルシーが互いに譲らず2-2のドロー。ラウンド1、2でそれぞれアーセナル、ヴォルフスブルクと歴代優勝チームを撃破してきたパリFCは、ヘッケンに1-2で敗れた。
その他、昨季王者のバルセロナや優勝回数最多を誇るリヨンが大勝で白星発進。門脇真依の所属するローゼンゴードはフランクフルトに1-2で敗れている。
◆UEFA女子チャンピオンズリーグ第1節
グループA
ローゼンゴード 1-2 フランクフルト
バルセロナ 5-0 ベンフィカ
グループB
ザンクト・ペルテン 1-2 ブラン
スラヴィア・プラハ 0-9 リヨン
グループC
バイエルン 2-2 ローマ
アヤックス 2-0 パリ・サンジェルマン
グループD
パリFC 1-2 ヘッケン
レアル・マドリー 2-2 チェルシー
【動画】南のスーパーブロック後にローマが劇的同点ゴール