なでしこジャパンのFW浜野まいかがチェルシーでの第1歩を踏み出した。
2023年1月にチェルシーへの加入が発表された浜野は、直後にダーム・アルスヴェンスカン(スウェーデン1部)のハンマルビーIFへ期限付き移籍。 ハンマルビーではカップ戦の優勝に大きく貢献し、リーグ戦でも7ゴールをマークするなど、海外で研鑽を積んだ。
オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)でも活躍が期待されたが、開幕直前の練習中に肩を負傷。わずか数分の出場にとどり、大会後にはチェルシーへレンタルバックしてリハビリに励んでいた。
チェルシーのSNSでは次第にトレーニング姿が取り上げられるようになり、エマ・ヘイズ監督も試合前の会見で「もしかしたらマイカもチームに加わるかもしれない。彼女は先日のアカデミーの試合でゴールを決めました……素晴らしい、本当に素晴らしかったです」とのコメントを残していた。
新天地でのデビューが期待されるなか、17日のFA女子スーパーリーグ第10節のブリストル・シティ戦で、浜野はついにベンチ入り。3点リードの74分、イングランド女子代表FWローレン・ジェームズに代わってピッチに立ち、チェルシーでの公式戦初出場を飾った。
なお、チェルシーで日本人選手がプレーするのは、2013年から2014年まで所属していた元なでしこジャパンのFW永里優季以来となる。
19歳のストライカーは試合後に自身のインスタグラムを更新し、英語と日本語で想いを綴っている。
「ワールドカップで2度の脱臼をし、ロンドンで手術を受け、ここまで簡単な道のりではありませんでしたが、チームメイト、フィジカルスタッフ、スタッフ、家族、友達に支えられて、チェルシーのユニフォームを着て、試合に戻ってくること、夢の舞台に立つ事が出来ました。まだまだ始まったばかり!全ての人に感謝しますありがとう!」
浜野の投稿にはチームメイトのオーストラリア女子代表FWサマンサ・カーも反応。同じくこの日がチェルシーでのデビュー戦となったイングランド女子代表GKハンナ・ハンプトンも「yokuyatta」との言葉を残すなど、同僚からも愛されていることが垣間見える。
浜野の戦線復帰は、リーグ5連覇や女子チャンピオンズリーグ(UWCL)の戴冠を目指すチェルシーにとってはもちろんのこと、来年2月にパリ・オリンピックアジア最終予選を控えるなでしこジャパンにとっても大きい。トレードマークのシャツインスタイルが、再び注目を集める日も遠くないだろう。
【写真】チェルシーでのデビューを飾った浜野まいか