★「選手にとっても良いことではない」冨安健洋が1月開催のアジアカップとアフリカ・ネーションズカップに苦言、それでも意欲を見せる「タイトルを取り戻せるように」
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アーセナルの日本代表DF冨安健洋が、アジアカップの開催時期について言及した。イギリス『イブニング・スタンダード』が伝えた。
アーセナルの日本代表DF冨安健洋が、アジアカップの開催時期について言及した。イギリス『イブニング・スタンダード』が伝えた。
今シーズンはアーセナルの左サイドバックのレギュラーポジションを掴みかけた冨安。ケガ人の影響もあった中で、実力でポジションを奪うと、右サイドバックに回ってもレギュラーを務めていた。
序列を徐々に上げていた中、ハムストリングを負傷してしまい離脱。アジアカップ参加も懸念された中、12月31日に行われたフルアムとのプレミアリーグで復帰を果たしていた。
しかし、アーセナルは直近の5試合で3敗を喫するなど調子が落ちている状況。プレーに復帰した冨安だが、12日に開幕するアジアカップに日本代表として参加するため、チームを離れなければいけない。
従来このアジアカップは2023年の夏に中国で開催される予定だったが、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響もある中で中国が開催を断念。その結果、カタールでの開催が決定していた。
しかし、中東での開催となれば夏に行うのは不可能。かつては夏に開催されていたアジアカップだったが、2011年のカタール大会以来、4大会続けて1月の開催となっている。
アジアカップ以外にもアフリカ・ネーションズカップ(CAN)が1月に開催されるため、多くのクラブが主軸のアフリカ人選手を欠くことに予てから悩まされてきたが、ここ数年で日本を含めたアジア人選手もヨーロッパで多くプレーしており、指揮官としては悩みどころの1つとなっている。
2027年大会もサウジアラビア開催が決まっており、1月に行われることは間違いない状況。冨安はアジアカップとCANの開催時期について提言した。
「アジアカップはユーロと同じ6月に開催された方が良いと思う」
「なぜアジアカップだけでなく、アフリカ・ネーションズカップも1月に試合をするのかわかりません。選手にとっても良いことではないです。でもそれが現実で、僕はタイトルを取り戻せるように本気で努力をします」
シーズン真っ只中に1カ月にわたって所属チームを離脱するというのは何のプラスにもならない状況。多くの試合を欠場することとなり、主軸選手であればチームに与える影響も大きく、リスクと考えれば不要とされるケースもある。1カ月もあればポジションを失う可能性もゼロではない。
日本代表も大半がヨーロッパ組。決勝まで進めば、チャンピオンズリーグのラウンド16も欠場することになり、影響は計り知れない。
資金力に加え、魅力をアピールし続けている中東諸国。世界的な大会がこの先も中東で行われるとなれば、2022年のカタール・ワールドカップ(W杯)のように冬の開催が確実となり、サッカーカレンダーに多大なる影響を与えることになりそうだ。
2024年1月3日(水)23:15