チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16・1stレグ、パリ・サンジェルマン(PSG)vsレアル・ソシエダが、日本時間14日29:00にパルク・デ・プランスでキックオフされる。ヨーロッパで快進撃見せるラ・レアルが、優勝候補に挙がるパリの巨人と対峙する8強入りを懸けた重要な初戦だ。
ルイス・エンリケ監督の招へいに大幅なスカッド刷新を図ったなか、悲願のビッグイヤー獲得を目指すPSG。今シーズンのグループステージではミラン、ドルトムント、ニューカッスルと同居する最激戦区に組み込まれると、敵地で3未勝利と大苦戦。それでも、ホームでの2勝1分けの戦績によってドルトムントに次ぐ2位通過を決めた。
それでも、圧倒的な戦力差がある国内では徐々に下位との勝ち点差を広げ、2位以下に11ポイント差を付けて首位を快走。直近ではスタッド・ブレスト、リールら曲者相手に連勝を飾るなど、公式戦16戦無敗(12勝4分け)という好調を維持して今回の一戦を迎えた。
一方、10年ぶりのCL参戦となったソシエダは、グループステージで昨シーズン準優勝のインテル、ベスト8のベンフィカ、レッドブル・ザルツブルクと同じグループDに入った。下馬評では3番手の評価が目立ったものの、格上と目された2チーム相手に堂々たる戦いぶりをみせ、3勝3分けの無敗で首位通過。20シーズンぶりの決勝トーナメントの舞台に到達した。
ただ、二足の草鞋を履く形となったラ・リーガでは度重なる負傷者に悩まされた結果、昨季同様の堅守を維持しているものの、センターフォワード補強の失敗も影響し、深刻な得点力不足に陥ってここまでトップ4圏内と11ポイントの7位と苦戦。とりわけ、直近の公式戦4試合では前節オサスナ戦のウノセロ負けを含め、4戦連続無得点と厳しい状況でパリに乗り込むことになった。
なお、両者の公式戦での対戦は今回が初となる。ただ、PSGは指揮官ルイス・エンリケを含め、アセンシオやデンベレ、ファビアン・ルイス、イ・ガンインらラ・リーガ経験者も多く、互いにある程度相手のスタイルを把握しての戦いとなるはずだ。
◆パリ・サンジェルマン◆
【4-3-3】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ドンナルンマ
DF:ハキミ、マルキーニョス、ダニーロ、リュカ
MF:ザイール=エメリ、ウガルテ、ファビアン・ルイス
FW:デンベレ、ムバッペ、バルコラ
負傷者:DFヌーノ・メンデス、シュクリニアル、キンペンベ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては長期離脱中のシュクリニアル、キンペンベに加え、長期離脱明けのメンデスが欠場となる。
システムは今季ここまで[4-3-3]、[4-4-2(4-2-4)]を使い分けているが、この試合では前者の採用を予想。スタメンは前線を中心に非常に予想が困難だが、前述の11名を起用するとみる。中盤ではヴィティーニャ、前線ではアセンシオ、ゴンサロ・ラモスのオプションも想定される。
◆レアル・ソシエダ◆
【4-3-3】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:レミロ
DF:アマリ・トラオレ、スベルディア、ル・ノルマン、ガラン
MF:ブライス・メンデス、スビメンディ、メリーノ
FW:久保建英、オヤルサバル、バレネチェア
負傷者:DFオドリオソラ、ティアニー、ムニョス、FWベッカー、カルロス・フェルナンデス
出場停止者:DFエルストンド(1/1)
負傷中のエルストンドが1試合の停止で不在。負傷者に関しては長期離脱で登録外となったムニョスやカルロス・フェルナンデスに加えてオドリオソラ、ティアニーらが欠場となる。
スタメンに関しては軽傷を抱える久保、スビメンディの起用を前提に前述の11名を予想。公式戦4試合無得点という攻撃面に問題を抱える中、サディクとアンドレ・シウバのセンターフォワードタイプの起用を含め前線の組み合わせは注目ポイントだ。
★注目選手
◆パリ・サンジェルマン:FWウスマーヌ・デンベレ
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得意の相手に結果を残せるか。昨夏、良好な関係を築いたチャビ監督の引き止めを振り切る形で母国復帰を果たしたデンベレ。その新天地では10番に相応しいほどの存在感を示すまでには至らずも、シーズン序盤以降は徐々に状態を上げてチャンスメーカーとして攻撃を牽引している。
攻撃の主役がムバッペであることに異論はないが、今冬新加入でコンディション面、連携面でラ・レアルの不安要素となるハビ・ガランの左サイドはPSGにとって大きな攻略ポイント。そして、右ウイングでの起用が見込まれる元バルセロナFWのパフォーマンスは重要となるはずだ。
得点力に課題を持つデンベレだが、対戦相手のソシエダは通算10試合4ゴールとセビージャと並んでキャリアで最も多くのゴールを決めている相性が良い相手だ。したがって、この一戦ではそのお得意様相手に今季のCL初ゴールを狙っていきたい。
◆レアル・ソシエダ:MF久保建英
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ラ・レアルに忠誠誓う日本代表が夢の舞台で初ゴールを狙う。敵地での初戦だけに負けないことが最優先となり、スビメンディやル・ノルマン、守護神レミロら守備陣のパフォーマンスが重要となることは間違いない。しかし、攻撃の脅威を出せなければ防戦一方の戦いを強いられるだけに、前線で時間を作ってカウンターの起点となる久保のパフォーマンスは勝敗を大きく左右することになる。
グループステージではラ・リーガ同様に常に攻撃の起点として存在感を放った一方、幾つかの決定機で仕留め切れずにCL初ゴールはお預けとなっており、決勝トーナメントの舞台では何とか結果を残したいところ。マッチアップが予想されるリュカやダニーロは本調子とは言えず、アジリティの部分では間違いなく上回れる可能性が高く、積極果敢な仕掛けと高精度の左足を活かしたパス、シュートで違いを生みたい。
この大一番に先駆けて発表された2029年までの契約延長の際には「今週の一番のビッグニュースとして、僕たちがパリのホームで勝ったというニュースを届けられたら…」と語っており、自身のゴールによってさらなる朗報を届けたいところだ。