チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16・1stレグ、ポルトvsアーセナルが、日本時間21日29:00にエスタディオ・ド・ドラゴンでキックオフされる。ポルトガル屈指の強豪と、欧州の舞台での復権目指すイングランドの強豪による14年ぶりの対戦だ。
ポルトは今シーズンのCLグループステージでバルセロナ、シャフタール、アントワープと同居したグループHを本命バルサに次ぐ2位通過。2シーズン連続でベスト16進出を果たした。
ただ、2シーズンぶりの覇権奪還を期すプリメイラ・リーガではベンフィカ、スポルティングCPのリスボンの2強に7ポイント差を離されての3位に甘んじる。直近ではリオ・アヴェ、アロウカと格下相手に2試合連続の取りこぼしとなったが、エストレラ戦を2-0の快勝で飾って3試合ぶりに白星を奪取。今回の大一番に向けてひとまず悪い流れを払しょくした。
一方、7年ぶりに欧州最高の舞台に返り咲いたアーセナルは、PSV、RCランス、セビージャと同居したグループBを首位通過。格下ランスに敗れる失態もあったが、最終的にはしっかりと地力を示す形となった。
国内の戦いではすでに2つのカップ戦から敗退したものの、プレミアリーグでは熾烈な三つ巴の争いにおいて首位と2ポイント差の3位をキープ。年末年始には公式戦3連敗という厳しい時期を過ごしたが、ウィンターキャンプによって戦い方がしっかりと整理された結果、以降はプレミアリーグ5連勝。且つ直近のウェストハム、バーンリー相手の2試合では11得点無失点と圧巻のパフォーマンスを披露。最高の状態で敵地へ乗り込む形となった。
なお、両者の通算成績はアーセナルの3勝1分け2敗。ただ、エスタディオ・ド・ドラゴンではホームのポルトが2勝1分けと無敗を維持している。現状の調子、スカッドを比較するとアウェイチーム優位とみられるが、今回の一戦で難所ドラゴン初攻略なるか…。
◆ポルト◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ジオゴ・コスタ
DF:ジョアン・マリオ、ペペ、オタヴィオ、ヴェンデウ
MF:バレラ、ニコ・ゴンサレス
MF:コンセイソン、ペペー、ガレーノ
FW:エヴァニウソン
負傷者:DFマルカノ、サヌシ、FWタレミ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては重鎮マルカノらに加え、直近のトレーニングでそ径部を痛めたタレミが欠場となる。
スタメンに関しては前述の11名を予想。ただ、ファビオ・カルドーソやエウスタキオ、ホルヘ・サンチェス辺りにも出番がありそうだ。
◆アーセナル◆
【4-3-3】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ラヤ
DF:ホワイト、サリバ、ガブリエウ、キヴィオル
MF:ウーデゴール、ライス、ハヴァーツ
FW:サカ、トロサール、マルティネッリ
負傷者:DF冨安健洋、ジンチェンコ、ティンバー、MFトーマス、ファビオ・ヴィエイラ、FWガブリエウ・ジェズス
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはジンチェンコとティンバーに加えて、軽傷からの回復を目指す冨安とジェズスが欠場となりそうだ。一方で、トレーニングに復帰したトーマス、ファビオ・ヴィエイラに関して後者は遠征メンバー入りしたようだ。
スタメンに関しては2試合連続の完勝を収めた前述の11名が引き続きプレーすることになるはずだ。
★注目選手
◆ポルト:MFガレーノ
Getty Images
大きな期待背負う今季の“CL男”。ホームとはいえ苦戦必至の一戦においてポルトのキーマンとなるのが、ここまで5試合4ゴール3アシストと決定的な仕事が光る26歳のブラジル人アタッカーだ。
ブラガでの活躍によって古巣に買い戻されることになったガレーノは、卓越した推進力と運動量、過去のウイングバックの経験を活かした守備力とコンセイソン監督がサイドプレーヤーに求める役割を完璧に体現できる存在として重用される。また、今季のリーグ戦では20試合3ゴール4アシストと数字面ではやや物足りない状況のなか、今季CLでは前述の見事な数字を残すなど欧州最高の舞台で印象的な活躍を続けている。
堅守速攻を徹底する形で戦う今回の一戦では守備時にサカとマッチアップするサイドバックをサポートしつつ、攻撃では周囲のサポートがあまり期待できない状況において持ち味の長い距離を運べるドリブルでロングカウンターを完結させたい。
◆アーセナル:MFマルティン・ウーデゴール
Getty Images
好調の司令塔が敵地で躍動なるか。久々に二足の草鞋を履いた影響もあり、年末年始はここまでのフル稼働の疲労もあってチームと共にパフォーマンスレベルを落としていたガナーズのキャプテン。しかし、先月初旬のウィンターキャンプによってリフレッシュすると、シーズン序盤の好調を完全に取り戻した印象だ。
とりわけ、直近3試合では首位撃破のリバプール戦、1ゴール3アシストを記録したウェストハム、バーンリー相手の2試合で出色のパフォーマンスを披露。サカとマルティネッリの両翼やライス、トロサールに主役を譲ってはいるものの、攻守両面における貢献度の高さが光る。
今回の一戦では質実剛健で手堅いポルトの堅守攻略に向け、質的優位性をもたらせそうな両ウイングが攻撃の突破口となるが、配球役となるノルウェー代表がいかに効果的にプレスを回避し、チャンスボールを届けられるかも重要な部分だ。また、ブロックを敷かれた際には直近のバーンリー戦でも見せた鮮烈な左足の一撃でゴールをこじ開けたい。