★「未来で二度と同じことが起こらないよう戦う」 ヴィニシウスが涙しながら差別問題に言葉紡ぐ

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レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールが涙ながらに人種差別問題に言及した。

この代表ウィークに欧州遠征のブラジルは先日のイングランド代表戦に続いて、26日にスペイン代表との国際親善試合に臨む。

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レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールが涙ながらに人種差別問題に言及した。

この代表ウィークに欧州遠征のブラジルは先日のイングランド代表戦に続いて、26日にスペイン代表との国際親善試合に臨む。レアル・マドリーの本拠地サンティアゴ・ベルナベウを舞台にしてのスペインvsブラジルは両国のサッカー連盟が反人種差別を呼びかける一環として実現したカードだ。

ラ・リーガの試合でたびたび差別被害を受けるヴィニシウスにとっても単なるビッグマッチにあらずで、スペイン『アス』によると、このスペイン戦に先立っての会見に出席すると、涙しながら思いを言葉にした。

「(人種差別が続く現状は)とても悲しいことだし、僕の毎試合で起こっている。僕やスペインだけなく、世界中で起こっていることなんだ。僕の国では黒人であることの難しさがあって、いつだって白人が選ばれる。僕の父にもそういう経験があり、肌の色が原因で雇ってもらえなかった」

「僕の周りで起こるすべてで多くの侮辱を感じる。人種差別主義者は自由で、糾弾されない。日が経つにつれ、自分が受ける侮辱のせいでますます悲しくなる。僕はそれに気づいているし、こうして選んでくれたから戦っている。この先の未来で二度と同じことが起こらないよう戦う」

また、「スペインの選手全員のサポートに感謝しているよ。人種差別はスペインに限ったものじゃなく、一般的にもある」とし、こう続けた。

「多くのスペイン人選手が力になってくれたり、メッセージをくれたり、インタビューに応じてくれたりしている」

「僕は日頃から国際サッカー連盟(FIFA)や、南米サッカー連盟(CONMEBOL)、欧州サッカー連盟(UEFA)だったりがブラジルサッカー連盟(CBF)のようにもっとやれるのではないかと思っていた」

「僕はすべての貧しい人々のために戦いたいんだ。メディアと話すときにこの件を話題にする必要がないように変わっていってほしい」

最近の試合でも差別被害を受ける23歳FWは「僕はただフットボールがしたいだけ。クラブと家族のために全力を尽くしたいだけなんだ」と嗚咽混じりに苦しい胸の内も。それでも、レアル・マドリーから離れることは一度も考えてこなかったようだ。

「マドリーを去るなんて考えたこともない。離れたら、人種差別主義者の正当性を示すことになってしまうからね。僕の顔を見てもらうために戦い続けて、ゴールを決め続けたい。そうなれるように進化を続ける。フットボールで人を幸せにするんだ」

「人種差別主義者は少数だ。僕がマドリーの選手として勇敢で、タイトルを手にしていけば、彼らも複雑になるはず。会長をはじめ、みんながサポートしてくれているから、僕もしっかりと強くなり続けるつもりだよ」

【動画】ヴィニシウスがスペイン戦前会見で差別問題に涙の訴え


2024年3月26日(火)10:35

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