プレミアリーグ第9節、アーセナルvsリバプールが、日本時間27日25:30にエミレーツ・スタジアムでキックオフされる。3位のガナーズと首位のレッズによる、シーズン序盤のタイトルレースを左右する上位対決だ。
アーセナルは前節、インターナショナルマッチウィーク明け初戦でボーンマスとのアウェイゲームを戦って0-2の完敗。今季の公式戦初黒星を喫した。前半半ばのサリバの一発退場が大きく結果に響いたが、ウーデゴールに加えてサカら主軸を欠く攻撃が精度を欠くなど勝ち点1にも値しない低調な出来だった。続くチャンピオンズリーグ(CL)ではシャフタール・ドネツク相手のホームゲームに1-0で勝利。ひとまずバウンスバックに成功した。ただ、トロサールのPK失敗も響きオウンゴールで挙げた1点にとどまり、疲労困憊のチームは今回の大一番に弾みを付けるまでには至らなかった。
対するリバプールは前節、好調のチェルシーとのホームゲームを2-1で勝利。後半立ち上がりに一瞬の隙を突かれて追いつかれたが、サラーがPKによるゴールと、カーティス・ジョーンズの決勝点をアシストするエースの仕事をみせ、接戦をモノにした。続くCLでは敵地でRBライプツィヒの高いプレー強度にやや苦戦したものの、ヌニェスのゴールを最後まで守り抜いて1-0の勝利。CL開幕3連勝と抜群の安定感を誇る。ただ、プレミアリーグでの直近の対戦は2分け2敗の4戦未勝利と分が悪くロンドン勢連破に向けては完璧な試合が求められる。
◆アーセナル◆
【4-4-2】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ラヤ
DF:トーマス、ホワイト、ガブリエウ、ルイス=スケリー
MF:スターリング、ライス、メリーノ、マルティネッリ
FW:ハヴァーツ、トロサール
負傷者:DF冨安健洋、ティアニー、カラフィオーリ、ティンバー、MFウーデゴール、FWサカ
出場停止者:DFサリバ(1/1)
ボーンマス戦で退場のサリバが出場停止となる。負傷者ではカラフィオーリ、ティンバー、サカの3選手がギリギリまで出場の可否を見極める形となるが、ティンバーとサカはスカッド入りしたとの情報があり、試合に絡む可能性が高まっている。
サカがスタートから起用可能な場合、[4-3-3]に戻す可能性もあるが、不在の場合は[4-4-2]の継続が濃厚だ。スタメンはサリバの代役と両サイドバックの人選が大きなポイント。ティンバーが起用可能な場合は左サイドバックにそのまま入ると思われるが、ホワイトをサリバの代役に据えてトーマスとルイス=スケリーの起用を予想した。
中盤と前線ではジョルジーニョ、ガブリエウ・ジェズス、ヌワネリにもチャンスがあるか。
◆リバプール◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ケレハー
DF:アレクサンダー=アーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソン
MF:グラフェンベルフ、マク・アリスター
MF:サラー、ソボスライ、ガクポ
FW:ヌニェス
負傷者:GKアリソン、DFブラッドリー、MFエリオット、FWジョタ、キエーザ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者は守護神アリソンに加えて、ジョタとキエーザらが引き続き欠場となる。
スタメンに関しては前述の11名を予想。ただ、ツィミカス、カーティス・ジョーンズ、ルイス・ディアスにもスタメンのチャンスは十分にある。一方で、遠藤航はベンチスタートが濃厚だ。
★注目選手
◆アーセナル:FWカイ・ハヴァーツ
Getty Images
離脱者続出のチームを救えるか。多くの離脱者を抱える中で臨む今回の大一番では急造の守備陣がいかにうまく機能するかが勝敗のカギを握る。ただ、8戦3失点と驚異的な堅さを誇る相手の守備攻略も同様に重要なポイントとなる。
とりわけ、司令塔ウーデゴールに加え、エースのサカのスタートからの起用が難しい状況を鑑みれば、ハヴァーツに懸かる責任は非常に大きい。この試合では相棒トロサールに、徐々に本来のパフォーマンスを取り戻し始めたマルティネッリと共にカウンター主体の攻撃の中で前線の起点、チャンスメーク、フィニッシャーとマルチタスクが求められるところだ。
今季は開幕から公式戦12試合6ゴールと好調を維持。リバプール戦はチェルシー時代を含め8戦1ゴールとあまり得意とは言えないが、熾烈なリーグタイトル争いにおいて序盤での連敗は許されず、初黒星からのバウンスバックを図るチームを勝利に導きたい。
◆リバプール:FWダルウィン・ヌニェス
Getty Images
ポジション奪取へ公式戦2戦連発を狙う。加入3年目でさらなる飛躍を期する中、今季はガクポとサラーがウイングに固定され、ジョタと1トップのポジションを争うウルグアイ代表FW。プレミアリーグではここまで先発1試合と控えに甘んじているが、前節のチェルシー戦でジョタが負傷すると、直近のライプツィヒ戦ではチームを勝利に導く決勝点を記録。途中出場となったチェルシー戦を含め状態は悪くない。
スタメンでの起用が濃厚な今回のアーセナル戦では難敵サリバの不在を含め、相手ディフェンスラインが急造の布陣で戦うことになり、ヌニェスとしては決定的な仕事を果たす格好のチャンスだ。
中央で起点を作りつつ、サイドに流れてサイドバックに積極的な勝負を仕掛けてリバプール加入後初対戦以来のゴールを記録し、個人として対アーセナルのリーグ戦初勝利を挙げたい。