プレミアリーグ第26節、マンチェスター・シティvsリバプールが、日本時間23日25:30にエティハド・スタジアムでキックオフされる。失意のシティズンズが首位快走のレッズ相手に王者の意地を示したいビッグマッチだ。
4位のシティ(勝ち点44)は前節、ニューカッスルとのホーム開催の強豪対決に4-0の完勝。マーモウシュが加入後初ゴールを含むハットトリックを達成したほか、課題の守備でもマグパイズの強力攻撃陣にほぼ何もさせず、実りある勝利を得た。しかし、逆転を期して臨んだチャンピオンズリーグ(CL)のノックアウトフェーズ・プレーオフでは敵地でレアル・マドリーに1-3の敗戦を喫し、連敗でのプレーオフ敗退が決定。
戦術家グアルディオラに時おり見受けられる「策士策に溺れる」という戦術的なアプローチのミスによる自滅の感も否めない厳しい内容での敗戦だった。残りシーズンではFAカップ制覇とともにトップ4フィニッシュが現実的な目標となるなか、ホーム開催の上位対決では4連覇中の王者の意地を示したい。
一方、リバプール(勝ち点61)は前節、ウォルバーハンプトン相手にアンフィールドで初となる後半シュート0本に終わる厳しい戦いを強いられながらも、2-1で勝利。だが、EFLカップ決勝進出に伴う前倒し開催となった第29節アストン・ビラ戦では内容的に優勢に運んだものの、ホームチームの粘りにあって2-2のドロー。連勝を逃す格好となった。ここにきてややパフォーマンスが低下しており、暫定8ポイント差の2位アーセナルが気になりつつあるなかで手負いの王者にきっちり勝ち切りたい。
なお、昨年12月にアンフィールドで行われた前回対戦ではホームのリバプールがガクポ、サラーのゴールによって2-0の快勝を収めている。
◆マンチェスター・シティ◆
【4-3-3】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:エデルソン
DF:クサノフ、ルベン・ディアス、アケ、グヴァルディオル
MF:ベルナルド・シウバ、ニコ、コバチッチ
FW:フォーデン、マーモウシュ、サヴィオ
負傷者:DFアカンジ、ストーンズ、MFロドリ、FWハーランド、ボブ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはマドリー戦で負傷のストーンズに加え、ヒザに問題を抱えるハーランドも起用が不透明だ。
ハーランドの復帰が困難とみて前述のスタメンを予想。右サイドバックにマテウス・ヌネスかリコ・ルイス、中盤ではデ・ブライネ、前線ではドク、グリーリッシュの起用も十分にある。最前線に関してはマーモウシュを左に回し、フォーデン、ベルナルド・シウバらの偽CFというオプションもありそうだ。
◆リバプール◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:アリソン
DF:アレクサンダー=アーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソン
MF:グラフェンベルフ、マク・アリスター
MF:サラー、ソボスライ、ルイス・ディアス
FW:ジョタ
負傷者:DFブラッドリー、ジョー・ゴメス、MFモートン、FWガクポ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては直近のアストン・ビラ戦で負傷のブラッドリーが欠場となる見込みだが、打撲から復帰を目指すガクポにはメンバー入りの可能性がある。
スタメンはガクポを除くベストメンバーがピッチに立つ可能性が高い。コンディション次第でカーティス・ジョーンズ、ヌニェス、ツィミカスが代役を担うことになる。遠藤航は引き続きベンチスタートとなる見込み。
★注目選手
◆マンチェスター・シティ:DFヨシュコ・グヴァルディオル
Getty Images
エース封じにチーム3位の得点力に期待。前回対戦同様に劣勢必至のビッグマッチではハーランドの状態次第で代役候補や前線の選手のパフォーマンスが重要となるが、直近のリーグ戦5試合連続ゴール中で得点ランキング首位の24ゴールを挙げる、相手エースをいかに封じ込めるかが勝敗のカギを握る。
そんななか、サイドでマッチアップするクロアチア代表DFはエース封じの重要な役割を担う。直近のマドリー戦でも露呈した切り替えの鈍さ、プレス強度の低さによってディフェンスラインが無謀に晒される可能性が高く、オープンスペースや背後への走り合いでサラーに一対一で対応するシーンは多くなるはずだ。
攻撃面ではウイングに入る選手次第で役割は変わってくるが、チーム3位の5ゴールを挙げている23歳DFには機を見た攻撃参加、セットプレーでゴールという決定的な仕事も求められるところだ。
◆リバプール:MFドミニク・ソボスライ
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ダイナミズム発揮で決定的な仕事に絡めるか。6戦連発が懸かるエースに最も注目が集まるところだが、現状のシティのウィークポイントを鑑みると、キープレーヤーとなりそうなのが、トップ下での起用が見込まれるハンガリー代表MF。
ここまで24試合3ゴール3アシストと、2列目で起用されている選手としてはやや物足りない数字だが、傑出したワークレートで中盤と前線のリンクマンで攻守両面で高い貢献度を示す。
今回のビッグマッチでは引き続きハイプレス、プレスバックで守備への貢献を意識しつつ、攻撃では相手のハイラインに対して2列目からの飛び出し、労を惜しまないランニングで周囲の味方に選択肢を与えるプレーを期待。その上でトランジション、ショートカウンターの局面では両足から繰り出されるパンチ力のあるシュートを積極的に狙ってゴールをこじ開けたい。ビルドアップの安定感を欠きハイラインの背後へのケアに不安を抱えるシティに対して、レッズの背番号8が躍動できればシーズンダブルの可能性は高まる。