★“ヴェルディらしさ”取り戻し待望の今季初白星…東京Vの城福監督「チームにとって自信になる」
東京ヴェルディの城福浩監督が、“ヴェルディらしさ”を取り戻した上での待望の今季初白星を誇った。
東京Vは26日、町田GIONスタジアムで行われた明治安田J1リーグ第3節でFC町田ゼルビアと対戦し、1-0で勝利した。
東京ヴェルディの城福浩監督が、“ヴェルディらしさ”を取り戻した上での待望の今季初白星を誇った。
東京Vは26日、町田GIONスタジアムで行われた明治安田J1リーグ第3節でFC町田ゼルビアと対戦し、1-0で勝利した。
清水エスパルス、鹿島アントラーズに相手に2戦連続無得点での連敗スタートとなった昨季6位チーム。その結果に加え、球際やハードワークでの劣勢、ビルドアップや崩しの精度の問題と課題は山積みで、昨季シーズンダブルを喫した昨季3位チーム相手に厳しい戦いが見込まれた。
戦前に指揮官も「何かを変えたら全てが変わるという、オセロのような話ではない」と劇的な改善を期待するのは現実的ではないと語っていたが、この一戦でチームは見違えるような戦いぶりを披露した。
鹿島戦から中3日もFW山見大登を除き同じメンバーで臨んだなか、チームはキックオフ直後から攻守両面でハイインテンシティを発揮し、球際の勝負をストロングとする町田を圧倒。13分には連動した守備からコレクティブなショートカウンターを仕掛け、MF齋藤功佑が今季3戦目にしてチーム初ゴールを奪取した。
以降はカウンターチャンスを活かし切れず、追加点こそ奪えなかったが、最前線のFW山田剛綺が献身的な守備でスイッチを入れ、ディフェンスラインも本来の強気なライン設定とともに空中戦で互角以上の奮闘をみせ、相手の攻撃をほぼ完璧に封殺。
後半は山田、MF翁長聖の2度のビッグチャンスを決め切れず、町田に勝ち点の望みを与えたなか、後半半ば以降は攻撃的な選手の投入とともに、よりダイレクトな形でゴールを目指したホームチームに押し込まれる展開を強いられたが、指揮官が就任時から一貫して要求する「靴一足分の寄せ」といった守備面のハードワークを体現。守護神マテウスのファインセーブやDF谷口栄斗らの決死のシュートブロックによって今季初のクリーンシートも達成。J2時代を含め一度も勝利がなかった黒田剛監督率いる町田相手に会心の今季初勝利を挙げた。
同試合後、城福監督は「自分たちが招いたことではありますけれども、連敗スタートの今シーズンのなかで我々が変われるチャンスだと思っていました。そういう準備をしてきましたし、短い準備期間のなかで選手は町田さんの対策をしながらも、我々自身に矢印を向けてしっかり戦ってくれた」とコメント。
「この前の大敗でそれが気づけなかったとしたら、このチームは今シーズン相当苦しくなるだろうな」と悲壮な決意とともに臨んだ重要な一戦で、チームが見せたリアクションを評価した。
試合内容については追加点、押し込まれた後半終盤の戦いを課題に挙げつつも、今後に向けてチームの自信に繋がる一戦になったとポジティブな要素を見いだしている。
「前半は自分たちのなかで本当にパーフェクトに近い試合をしたので、できれば2点目の追加点が前半のうちにほしかったなと思います。そこを取りきれないところは我々の課題として次にも持ち越したい。後半もビッグチャンスはありましたけれども、あれぐらいの前半の出来をもう少しでも長くしていくことが、このチームの伸びしろだと思っています」
「ただ、最後の交代選手含めて全員がハードワークしてボールにアタックして、シュートブロックを何人かけてシュートブロックしたかわからないぐらいの気持ちを見せたこと。それで勝ち点3を取れたことは、このチームにとっても自信になります。まだ負けが先行しているので、次の試合に集中して、まずは五分の星に持っていきたいなと思っています」
さらに、昨季の好調時を彷彿とさせるハードワーク、泥臭さを取り戻した大きな要因として“12番目の選手”の存在を挙げ、改めて感謝の言葉を口に。
「鹿島戦で0-4の大敗のなかで、背中を押してくれたサポーターとともに、このスタジアムで喜び合えたことは本当にうれしい」
「本来であれば、我々のような規模のチームはあるいは経験値のチームは、走り負けてはいけない。ただ、開幕と第2戦は去年の経緯からこの舞台にいるのが当たり前だと思ってピッチに立たせてしまった自分がいたと思います」
「それを我々が当たり前だと思わないで戦って去年の1年があって、それを思い出させてくれたサポーターがいて、キックオフからもう一度去年戦ったような姿勢でみんなが戦うんだということは、いろんな声かけをしましたし、そのひとつのきっかけを作ってくれたのはサポーターかなというふうに思っています」
選手、ファン・サポーターを称える言葉を口にしてきた城福監督だが、やはり惨敗した鹿島戦から中3日で劇的な改善に導いたその手腕はさすがの一言。
その“ミラクルレシピ”について問われた指揮官は、「新しいことをやったわけではない」と、あくまで自分たちのこれまで積み上げてきたものを信じ、貫き通すことが重要だったと語った。
「とにかく我々がやってきたことを信じるということで、自信を持つということ。それと我々がやろうとしていることが、何のリスクがあるのかということをみんなが自覚をしながらやる。ここを徹底しました」
「もっと自分たちの突き詰めようとしているサッカーを信じることと、リスクをみんなで背負う覚悟を持つこと。ここが重要だったと思いますし、相手の個人のレベルが高いのを恐れて、相手の対策からスタートしたら、おそらく向こうに圧倒されたと思います。後から出てくる選手も含めて非常にレベルが高いので、コレクティブに自分たちのサッカーをやり通すことを、スタッフも選手も含めてこれを信じてやり通すんだという思いで試合に臨ませました」
開幕2戦の手痛い敗戦によってようやく目を覚まし、昨季の水準を取り戻した東京V。今後は町田戦で見せたパフォーマンスをベースに、チーム・個人の日々の成長によって“超野心的”な目標達成に向けて歩みを進めていく。
2025年2月27日(木)6:15