★カペッロ氏が南アW杯でのランパードの“幻のゴール”を嘆く…「あのゴールが決まっていれば」
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イタリア人指導者のファビオ・カペッロ氏が、2010年の南アフリカ・ワールドカップ(W杯)について振り返った。イギリス『ガーディアン』が報じている。
イタリア人指導者のファビオ・カペッロ氏が、2010年の南アフリカ・ワールドカップ(W杯)について振り返った。イギリス『ガーディアン』が報じている。
かつてはレアル・マドリーやミラン、ユベントスなどビッグクラブを率いていたカペッロ監督は、南アフリカW杯ではイングランド代表を率いて大会に臨んだ。
苦しみながらもグループリーグを2位で通過すると、決勝トーナメント1回戦のドイツ戦では、1点リードされて迎えた前半38分にフランク・ランパード(現チェルシー監督)の放ったボックス手前からのシュートがバーに直撃。そのままボールは下に落ち、ゴールラインを越えたかに見えたが、ゴールが認められず。結局イングランドは1-4で敗退となっていた。
ゴールライン・テクノロジー(GLT)やVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)などがあればゴールが認められていたであろうランパードのシュート。誤審がなければ2-2の同点となっていたが、カペッロ氏はこのゴールが認められなかったことを悔やんでいる。
「私がひとつ思うのは、ドイツは非常に若いチームだった。若いチームが2-0から2-2に追いつかれたら心理的な問題を抱える。それはイングランド代表にとって大きな後押しになる」
「だが、それは起きなかったし、私の心から取り除くことはできなかった」
「それから後半に目を向けた。我々はチャンスを作り、バーにヒットした。だが、ドイツが3点目と4点目を決めた」
「私たちは成長し、さらに良くなり、そしてそのことが起きた。2年間努力したが、誰かの過ちのために家に帰ることになった」
南アフリカW杯での出来事から4年後、ブラジルW杯で初めて「GLT」が導入された。そして2018年のロシアW杯では、スタジアム外で常に数台のモニターで試合を監視するリプレーオペレーター4人と、主審がモニターで映像を観ながらプレーを確認できる「VAR」を初導入した。
ロシア大会では両システムが活躍し、誤審の減少や判定の精度向上に役立った。きっとロシア大会であれば、ランパードのあのシュートはゴールと認められていただろう。しかし、あの不運がなければ、現在GLTもVARも使われていなかったかもしれない…。
2020年4月6日(月)18:50