元ブラジル代表のペレ氏が、36年ぶりに優勝を果たしたアルゼンチン代表を祝福した。
18日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)の決勝。アルゼンチンはフランス代表との熱戦を制し、36年ぶり3回目の優勝を果たした。
アルゼンチンは序盤から相手を押し込み、23分にFWリオネル・メッシのPKで先制すると、36分にはFWアンヘル・ディ・マリアの追加点が生まれて2点リード。このまま押し切るかに思われたが、終盤に相手FWキリアン・ムバッペに立て続けて2ゴールを奪われ、試合は延長戦へもつれ込んだ。
109分には、メッシの勝ち越し弾でアルゼンチンが一歩前に出たものの、118分にムバッペがPKを決めて再び同点に。それでもPK戦に入ると、2人失敗したフランスに対して、アルゼンチンは4人全員が成功させ、勝利を掴みとった。
個人で3度のW杯優勝を誇り、“サッカーの王様“と呼ばれるブラジルのレジェンドであるペレ氏も、試合後に自身のインスタグラムを更新。腸がんで闘病中の身ながら、最大のライバルであるアルゼンチンのキャプテン、メッシの悲願達成を称えた。
「フットボールは今日も変わらぬ情熱でそのストーリーを語り継いだ。メッシはその軌跡にふさわしく、初のW杯優勝を果たした」
また、決勝の大舞台でハットトリックを達成したムバッペにも「私の親愛なる友人であるムバッペは決勝で3ゴールを決めた。私たちのスポーツの未来に、この光景を見ることができたのは、なんという贈り物だろう」と温かいメッセージを送った。
さらに、今大会でアフリカ勢として史上初のベスト4進出を果たしたモロッコ代表にも言及した。「モロッコの素晴らしい躍進を祝福しないわけにはいかない。アフリカは輝いている。素晴らしいことだ」と称えている。
最後には「アルゼンチン、おめでとう。きっと今、ディエゴは笑っている」と締めくくったペレ氏。自身と並ぶフットボール界のアイコンであり、一昨年に亡くなった元アルゼンチン代表FWのディエゴ・マラドーナ氏の名前を挙げ、アルゼンチンのタイトル獲得を祝福した。
【写真】ペレ氏がライバル・アルゼンチン代表の優勝を祝福