サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い)
サッカー選手にとって、「ハットトリック」は実力を証明する功績でもあるが、そう簡単にはお目にかかれない。この企画『HAT-TRICK HEROES』では記憶に残る「ハットトリック」を紹介していく。
今回は、リバプールのエジプト代表FWモハメド・サラーがローマ時代に決めたハットトリックだ。
◆イタリアでもサラーのスピードとゴール前の落ち着きは健在
現在はプレミアリーグの王者リバプールのエースとして活躍するサラーは、リバプール加入前、チェルシーからのレンタル期間も含めて2015年8月から2年間、ローマに在籍。公式戦83試合に出場し34ゴール22アシストを記録していた。
2016年11月6日に行われたセリエA第12節のボローニャ戦ではローマ時代唯一となるハットトリックを決めている。
まずは13分、左サイドを突破したFWディエゴ・ペロッティの折り返しをダイレクトで合わせ先制に成功する。エンドが変わった62分にはMFケビン・ストロートマンのスルーパスに抜け出し、冷静にGKとの1対1を制して追加点を記録した。
さらに71分には味方のシュートのこぼれ球に素早く詰め、見事にハットトリックを達成した。
2016-17シーズンにセリエA15ゴール13アシストとキャリアハイの数字を残したサラーは、シーズン終了後にリバプールへと移籍。世界トップクラスの選手へと成長を遂げている。