日本代表の森保一監督が、アウェイでの北朝鮮代表戦に関して言及した。
21日、2026北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選第3節で日本と北朝鮮が国立競技場で対戦した。
3連勝を収めたい日本は、2017年12月以来、6年ぶりの対戦となる北朝鮮をホームに迎えての一戦。すると開始2分に左サイドを崩すと、最後はシュートのこぼれ球を拾った堂安律のパスを田中碧がダイレクトで決めて先制。その後は押し込む時間帯がありながらもゴールが奪えず。後半は逆に押し返されるも、なんとか耐えて1-0で勝利した。
これで予選3連勝となり、次の試合に勝てば2次予選通過が決定する中、26日には13年ぶりに平壌での北朝鮮戦が控えていた。
かつて1度も勝利した経験がなく、1ゴールも奪えていない場所。しかし、試合5日までの21日に突如として平壌開催が中止に。日本代表は、明日には中国に向けて出発する予定だったが、一旦取りやめとなり、調整をすることとなった。
試合後に耳にした森保監督は「全て決定したことに対して最善の準備をするだけです」と語り、「現実を受け止めて、今後どのような展開になるか分からないですけど、疲労が溜まっている選手、プレーした選手のリカバリーと、次の試合に向けてどうなるか、どこでやるかは分かりませんが、コンディションを上げていくというところを、現実を踏まえて与えられた時間の中で、環境の中でやっていきたいと思います」と、まずは何が起きても良いようにしっかりと準備を整えておくと語るにとどめた。
2月に行われたパリ・オリンピック予選で北朝鮮対戦したなでしこジャパンは、定期便の運行がないことなどを理由に、1度決定していた平壌開催についてアジアサッカー連盟(AFC)が白紙に戻すことに。最終的にはサウジアラビアのジッダでの開催が直前で決まり、選手たちは大変な思いをした。
今回も同様の懸念があったものの、AFCはしっかりと調査を進めて開催にゴーサイン。様々な部分で不測の事態が起こる可能性があった中、まさかの直前での開催拒否という異例の状況。JFAの田嶋幸三会長によれば、AFCが定めたリミットでも答えが出ていなかったとし、日本開催も求められたが、滞在許可などを含めて実現がかなり難しいことから拒否していた。
中立地での開催となれば、サウジアラビアやマレーシアなどが候補となるが、AFCから定められた期限はすでに過ぎているとのこと。開催ができなければ、予選の日程を動かすことはできないため、日本の不戦勝の可能性も残されることとなった。
【動画】あっという間に決め切った田中碧のダイレクトシュート