プレミアリーグ第25節、トッテナムvsマンチェスター・ユナイテッドが、日本時間16日25:30にトッテナム・ホットスパースタジアムでキックオフされる。泥沼の状況に陥る名門同士による、不振脱却のきっかけを探る一戦だ。
現在、14位に沈むトッテナム(勝ち点27)はリーグ前節、ブレントフォードに2-0で勝利し、リーグ8戦ぶりの白星を挙げた。しかし、その後のEFLカップとFAカップではリバプール、アストン・ビラに連敗。わずか4日間で2つの国内カップから敗退した。
今後は唯一タイトルの可能性があるヨーロッパリーグ(EL)の戦いを最優先事項としつつ、リーグ戦での巻き返しを図る。そのため、2ポイント差の名門対決ではバウンスバックの勝利を収め久々の連勝を狙う。
対する13位のユナイテッド(勝ち点29)はリーグ前節でクリスタル・パレスに0-2の完敗。またもリーグ連勝のチャンスを逃した。FAカップではレスター・シティ相手にマグワイアの“疑惑”の後半アディショナルタイムのゴールで2-1の逆転勝利を収めてひとまずバウンスバックに成功。ただ、パフォーマンス自体は低調で指揮官アモリムも不満を示しており、今回のスパーズ戦では結果・内容ともに突き詰めていきたい。
なお、昨年9月にオールド・トラッフォードで行われたリーグ前回対戦はブルーノ・フェルナンデスの不運な一発退場の影響もあり、アウェイのスパーズがテン・ハグ前体制の赤い悪魔に3-0の圧勝。また、昨年12月のEFLカップ準々決勝もトッテナムが4-3で打ち合いを制している。
◆トッテナム◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ヴィカーリオ
DF:ペドロ・ポロ、ダンソ、ベン・デイビス、スペンス
MF:サール、ビスマ、ベンタンクール
FW:クルゼフスキ、ソン・フンミン、テル
負傷者:GKヴィカーリオ、DFドラグシン、ファン・デ・フェン、ロメロ、ウドジェ、MFマディソン、FWブレナン・ジョンソン、ヴェルナー、ソランケ、リシャルリソン、オドベール
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはマッチフィットネスの問題は抱えているものの、守護神ヴィカーリオ、ウドジェ、マディソンに先発復帰の可能性、ブレナン・ジョンソン、ヴェルナーにメンバー入りの可能性とポジティブな知らせが届いている。
スタメンはヴィカーリオの復帰を前提に前述の11名を予想。間に合わない場合はGKキンスキーが代役を担うほか、グレイやベリヴァル、ムーアらの起用も想定される。
◆マンチェスター・ユナイテッド◆
【3-4-2-1】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:オナナ
DF:ヨロ、マグワイア、デ・リフト
MF:マズラウィ、カゼミロ、ブルーノ・フェルナンデス、ドルグ
FW:ザークツィー、ホイルンド、ガルナチョ
負傷者:GKバユンドゥル、DFマルティネス、エバンス、ショー、MFマウント、メイヌー、コリアー、ウガルテ、FWアマド
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては体調不良のコリアーを含めて、今週中にメイヌー、ウガルテ、アマドと中盤と前線に多くの離脱者が出た模様。これに伴い、急遽ユース登録の選手数名が帯同することになった。
スタメンは負傷者の状況次第ではあるものの、前述の11名を予想。ダロトやエリクセン、リンデロフといった選手の起用もありそうだ。
★注目選手
◆トッテナム:FWマティス・テル
Getty Images
加入の噂もあった相手に存在感示せるか。出場機会を求めた今冬の移籍市場で複数クラブの注目を集めたなか、紆余曲折の末にバイエルンからスパーズ行きを選択した19歳FW。トッテナムの前線の台所事情もあってEFLカップで即デビューを飾り、FAカップのアストン・ビラ戦では早速ゴールも記録。そして、今回の一戦では移籍先候補に挙がり、選手自身は来夏の移籍を希望しているとも噂される、赤い悪魔相手にプレミアデビューを果たす。
ボールを持った際の姿勢の良さ、的確なワンタッチプレー、高精度の右足のキックを見れば、ゴールに加えチャンスも作れる万能型ストライカーの素養は十分に持っているが、ここ2試合を見ると、守備戦術への順応だけでなく強度の高いリーグでのセンターフォワード起用は時期尚早という感覚もあり、ソン・フンミンとの立ち位置変更で左ウイングでのプレーの方が力を発揮しやすいか。その起用法を含めプレミアデビュー戦でのプレーに注目したい。
◆マンチェスター・ユナイテッド:MFブルーノ・フェルナンデス
Getty Images
マルチタスク担うなかで勝利に導けるか。今季ここまでの不振に加え、直前のメイヌー、ウガルテ、アマドら主力選手の相次ぐ離脱の噂によって、今回の一戦ではキャプテン、司令塔として獅子奮迅の働きが求められるところだ。
リーグ前回対戦は不運な形での一発退場によって0-3の惨敗の一因となり、EFLカップの対戦でも存在感を示せないままでの敗戦を経験しており、3度目の対戦では気概とともに結果を出したい。
現状のスカッドの状況では手薄なセントラルMFでの起用が見込まれるなか、守備の強度に問題を抱えるエリクセンか、スタメン出場から遠ざかるカゼミロを相棒にしてのプレーでは守備のハードワーク、前線と中盤を繋ぐリンクマン、火力不足の前線を補うゴールという多くのタスクをこなすことが期待される。