★「前回も今回もそう」高知が“0-0ドロー”のJリーグ本拠地初戦から得た好感触…秋田豊監督が選手ら称える「相手の運動量が落ちた時間帯に我々は落とさなかった」
23日、高知ユナイテッドSCがJリーグで初めてのホームゲームを開催。今季就任の秋田豊監督が90分間を振り返り、好感触を口にした。
23日、高知ユナイテッドSCがJリーグで初めてのホームゲームを開催。今季就任の秋田豊監督が90分間を振り返り、好感触を口にした。
高知は23日、明治安田J3リーグ第2節でガイナーレ鳥取と対戦。今季からJ3参入の高知にとって、Jリーグで初めてのホームゲームである。
試合は後半に入って秋田監督が次々と交代カードを切り、流れを掌握。65分以降は鳥取を圧倒し、最終的にシュート21本、枠内14本を浴びせたが、1点が遠く、0-0で決着した。
高知にとってJリーグ初勝ち点となる『1』を積むも、初得点と初白星はお預けに。秋田監督は「ほんとうに“1点”を取れればという試合だった」と前置きしつつ、選手たちを労う。
「若手が多いなかで、全員が最後まで集中を切らさなかった。無失点で終えれたことが進歩だと思いますし、そこに成長を感じます。点を取る作業に関して言えば、“最初の1点”が入れば、かなり大きな自信になると思います」
高知の開幕2試合を振り返ると、共通しているのは、後半相手を圧倒したという点。開幕節の栃木SC戦(A)では後半被シュートゼロ、今回は後半だけでシュート「16本」を記録した。
「後半に入って多くのチャンスを作れたのは、これまでの積み上げを表現できたということ。開幕節も途中出場の選手たちがフレッシュな状態で試合に入れましたし、前回も今回も『相手の運動量が落ちてきた時間帯に、こちらは落とさなかった』ということだと思います」
また、63分に途中出場したMF岡澤韻生は山梨学院大学から加入の大卒ルーキー。公式戦デビューとなった22歳は、CKとFKで良質なプレースキックを披露し、高知の攻勢を後押しした。
指揮官は岡澤を称賛。
「日頃の練習からハードワークできていますし、(ボランチとして)展開力もある。プレシーズンでは配球の質に波がありましたが、最近はこの点の成長も感じています。良いFKも元々持っているんですが、それ以外の成長を感じていましたので、今回思い切って起用しました」
一方、開幕2試合の高知は、左からDF福宮弘乃介、DF田辺陽太、DF吉田知樹という3バックを採用。日本代表のセンターバックとしてW杯に出場した秋田監督は、それぞれを称える。
「福宮は昨年までヴェルスパ大分(JFL)に居て、Jに挑戦したいという気持ちを汲みつつ、練習参加から契約した選手。正直、当初は“可もなく不可もなく”だと感じていました。しかし、ヘディング、フィード、対人の安定感…現在のセンターバック陣で最も穴がないのが彼ですね」
「田辺に関しては『日頃の練習から集中を』ということで本人とも対話を重ねてきました。今ではゲーム主将として90分間味方を鼓舞しつつ、ラインコントロール、全体のオーガナイズを田辺基準でスタートさせられるところまで来ています。大きく成長している段階ですね」
「本職サイドバックをセンターバックで起用しているというのが吉田なんですが、彼はすごく順応していますね。技術、スピード、高さがありますし、彼がいることで、3枚それぞれ特色の異なる3バックを作れていると思います。現時点ではこの3枚が最もハイクオリティです」
開幕2試合で1分け1敗の高知。3月2日(日)の次節もホームゲームで、相手はFC大阪だ。
「今日の観客動員は入っても3000人くらいかなと。でも、蓋を開けると5000人(5038人)。高知県民の期待の大きさを感じますし、今日の最良の結果はもちろん勝つことでしたが、選手たちが闘う姿は披露できたと思います」
「選手たちには『やるべきことをやって、各々自分の良さを出していこう』と伝えています。今日はスタジアムの雰囲気が良かったからこそ、選手たちが疲れていても最後まで走りきれた。でも、もっとお客さんが来たら、もっと走ってくれると思います。Jリーグ初白星を皆さまと分かち合いたい、お祝いしたいですね」
◆明治安田J3リーグ第3節
3月2日(日) 14:00キックオフ
高知ユナイテッドSC vs FC大阪
高知県立春野総合運動公園陸上競技場
2025年2月23日(日)20:36