★【プレミアリーグ第27節プレビュー】EFL杯決勝の前哨戦! ミッドウィークに好カード満載
先週末に行われた第26節ではマンチェスター・シティに完勝した首位のリバプールが、いずれも取りこぼしたアーセナル、ノッティンガム・フォレストと2位以下との勝ち点差を広げて独走態勢に入った。同じくトップ4争いも上位の取りこぼしによって、より競争が激化している。
先週末に行われた第26節ではマンチェスター・シティに完勝した首位のリバプールが、いずれも取りこぼしたアーセナル、ノッティンガム・フォレストと2位以下との勝ち点差を広げて独走態勢に入った。同じくトップ4争いも上位の取りこぼしによって、より競争が激化している。
ミッドウィーク開催となる今節は来月に、控えるEFLカップ(カラバオカップ)決勝の前哨戦となる首位のリバプールvs5位のニューカッスルを筆頭に、フォレストvsアーセナル、トッテナムvsマンチェスター・シティ、ブライトン&ホーヴ・アルビオンvsボーンマスと注目カードが満載だ。
リバプールは前節、シティとのアウェイゲームをFWモハメド・サラーの1ゴール1アシストなどで2-0の完勝。ボール支配率はリーグ戦勝利時で最も低い33.7%となったが、MFカーティス・ジョーンズとMFソボスライを最前線に配した変則的な[4-4-2]の布陣を用い、メリハリの利いた守備が機能。セットプレーと相手の背後を突いた狙い通りの得点と、MF遠藤航ら途中出場の選手の奮闘も光った鉄壁の守備で4連覇中の王者にシーズンダブルを達成した。
その勢いに乗って臨む今回のホームゲームでは、前回対戦で壮絶な3-3のドローゲームを演じた難敵と激突。若干のターンオーバーも想定されるなか、肝心かなめの球際の勝負で優位に立ちたい。また、リーグ7戦連発が懸かるエースの躍動にも期待だ。
対するニューカッスルは前節、3位のフォレストに4-3で勝利。リーグ連敗をストップした。立ち上がりのミス絡みの失点に、セットプレー絡みでの後半終盤の連続失点は課題も、鮮やかなカウンターを軸に堅守を誇る相手に4点を奪っての勝利は自信回復に繋がったはずだ。アンフィールドでの一戦ではフォレスト戦で見せたような隙を見せず、FWイサクやエバートン育ちのFWゴードンら好調の攻撃陣の活躍で前哨戦を制したい。
フォレストは前節ニューカッスルに敗れて今季2度目の連敗。ここ最近は得点力が向上している一方、逆に自慢の堅守にかげりが見え始めている点は気がかりな部分だ。アーセナルをホームで迎え撃つ今回の一戦ではボールを握られる展開のなかでしっかりと耐えながら、持ち味のカウンターで仕留めたい。
対する2位のアーセナルは前節、ウェストハムとのロンドン・ダービーに0-1で敗戦。痛恨のホーム初黒星となった。後ろ重心の相手に主力不在の前線が決定機を作れず、警戒していたロングカウンターから失点。途中投入のDFルイス=スケリーの退場も響き、格下相手に多くの課題を残した。同様のスタイルで臨む可能性が高いフォレストとの上位対決では短い準備期間で前述の課題を克服できるかが勝利のカギを握る。
今季初のリーグ3連勝で復調の12位スパーズは、今季3度目の対戦となるシティ相手にシーズントリプルを目指す。前節のイプスウィッチ・タウン戦はアグレッシブな相手の攻撃に手を焼いたが、FWソン・フンミンとFWブレナン・ジョンソンのコンビで2ゴール、DFスペンスの初ゴールなどで4-1の勝利。細かい課題はありながらも、負傷者の復帰に超過密日程から脱した恩恵も預かってパフォーマンスレベルを大きく向上。仮に、ここで手負いの王者に勝ち切れれば、シーズン終盤戦へ大きな弾みとなるはずだ。
4位のシティは前節、リバプールにホームで完敗。なすすべなしに敗れたレアル・マドリー戦から改善は示したが、守備面の課題は変わらずで相手の堅守を前に一矢報いることもできなかった。公式戦連敗ストップを目指す今節はFWハーランドら一部主力が引き続き微妙な状況となっており、エースの穴埋めを求められるアタッカー陣の奮起。リーグ2位の得点力を誇る復調スパーズ相手にリスクマネジメントが重要となる。
9位のブライトンは前節、MF三笘薫の公式戦3試合連続ゴールの活躍によって最下位のサウサンプトン相手に4-0の完勝。主力のプレータイムもコントロールしながら余力を残しての勝利。前節は前半のDFザバルニーの退場が響いてウォルバーハンプトンに0-1で敗れたものの、依然として6位と上位をキープする難敵チェリーズとのホームゲームに向けて準備万端だ。インテンシティの高さと切り替えが徹底された相手に対して、オープンな攻防が予想されるなか、流動的な起用法が続く相手の右サイドバックは比較的ウィークポイントとなっており、日本人エースの躍動がシーガルズ4連勝のカギを握りそうだ。
マレスカ新体制で初の公式戦3連敗となった7位のチェルシーは、DF菅原由勢が所属する最下位のサウサンプトン相手に連敗ストップを狙う。前節はアストン・ビラとのアウェイゲームで開始早々に先制したものの、なかなか追加点を奪えず。その結果、FWラッシュフォードとFWアセンシオのコンビに2点を奪われ、痛恨の1-2の逆転負けとなった。惨敗のブライトン戦に比べてパフォーマンスは改善も、FWエンクンクやMFパーマーらの不調は気がかりだ。ただ、対戦相手はより深刻な状況にある。普通に戦えれば、勝ち点3の可能性は高いが、現在のブルーズにはその“普通”を出すことも難しい状況だけに気を引き締めて臨みたい。菅原に関してはブライトン戦の後半途中出場で気概は示しており、先発復帰を期待したい。
15位のマンチェスター・ユナイテッドは降格圏の18位イプスウィッチとの下位対決に臨む。前節のエバートン戦では前半、後半半ばまで相手に圧倒されたが、MFブルーノ・フェルナンデスの直接FKに、MFウガルテのゴールで2-2のドローに持ち込んだ。ただ、後半アディショナルタイムの微妙なVAR判定でPKが取り消されるツキに恵まれた感もあり、厳しい戦いが続く。降格圏とは13ポイント差と余裕はあるが、仮に不振のオールド・トラッフォードで再び不覚を取ることになれば、指揮官アモリムが危惧する残留争いに本格的に巻き込まれる可能性もある。
その他ではMF鎌田大地の所属する13位のクリスタル・パレスと、チェルシー相手にリーグ6戦ぶりの白星を挙げて勢いに乗る8位のアストン・ビラとの一戦に注目。負傷者の復帰でポジション争いが激化するなか、鎌田としてはEFLカップの対戦で決勝点を挙げた、縁起のいい相手に目に見える結果を期待したいところだ。
《プレミアリーグ第27節》
▽2/25(火)
《28:30》
ブライトン vs ボーンマス
ウォルバーハンプトン vs フルアム
クリスタル・パレス vs アストン・ビラ
《29:15》
チェルシー vs サウサンプトン
▽2/26(水)
《28:30》
ブレントフォード vs エバートン
ノッティンガム・フォレスト vs アーセナル
トッテナム vs マンチェスター・シティ
マンチェスター・ユナイテッド vs イプスウィッチ
《29:15》
リバプール vs ニューカッスル
▽2/27(木)
《29:00》
ウェストハム vs レスター・シティ
2025年2月25日(火)19:00